2 ページ8
side ルフィ_
｢じゃあ次は仲間としてのわがままね。｣
｢次ってお前……。｣
｢いいじゃん別にっ。｣
最期に皆の顔見てから死にたい____。
そう言われたら、連れていくしかねェよな……。
しょうがねーなって思いながら、Aを抱えてとりあえずキッチンへ。
全員いるか知んねーけど……ま、多分いるだろ。
バンっと勢いよく足で開けたら思いきり怒られた。
まァ気にしねーけど。
キッチンには全員揃ってて、Aを見る顔は、皆病気の事知ってたんだなって分かるような顔をしてた。
｢おいコラ!誰の許可を得てAちゃん抱っこしてんだ!!｣
｢許可はいんねーだろ?｣
｢うん、いんない。｣
｢!!?そ、そんな……Aちゃ〜ん……。｣
いつもと変わんない光景。
でもギクシャクってイワカンっつーのしかない空気で……。
皆ムリに笑ってんだなーって、ムリに話題は遠ざけてんだなーって……。
｢………皆、ムリしないでいいよ。逆にそっちの方が辛い……。｣
｢………A。｣
そう言われると逆にもっと騒ぎたくなった。
現実から目を遠ざけたいから………。
｢………そういえばどうしたの?何かあったんなら呼べばよかったのに…。｣
｢Aが……。｣
｢ん?｣
Aが"最期に皆の顔見てから死にたい"って………。
そう言ったら皆黙っちまって、でも、暗い顔のままAと別れるなんてイヤだ……。
｢………っA。｣
｢………ははっ、何泣いてんの…。｣
今までやってきた事がなんでか今思い出す。
それのせいでまた泣きたくなって……。
｢………泣かないでよっ。｣
そう言うと、Aがほっぺたにちゅーってした。
皆は驚いてたけど、別にいつもしてるしなーって驚きはしなかった。
でも……。
｢……へへっ、泣き止んだね……。｣
涙は引っ込んだ。
もう……Aは死ぬのに、妹が死ぬのに……!
兄ちゃんが一番しっかりしなきゃなんねーのに……っ。
｢A〜……死ぬなよぉ……!!｣
｢あれ……、逆効果…?｣
弱音しか出ねーよ……。
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
