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side ルフィ_
「___ね、最期にいっこだけ……妹のわがまま聞いてよ。」
おれに寄りかかりながらそう言った。
「わがまま?」
「うん。わがまま…。」
別にいいけど……。
そう言ったら嬉しそうに笑って喜んだ。
「何がいっかな…」ってわくわくしたように考え出す。
「___んー………。あ、思いついた。」
「?なんだ。」
「もっかいぎゅってして!今度はもっと強く。」
"強く"なんて言うAに、全力で否定した。
「ダメだ!!」
「なんで!?」
「だってなんか折れそうなんだよ、今のAの身体……。」
そう言ったら可笑しそうにクスクスって笑った。
「折れないよ。ルフィだし……手加減ちゃんといっつもするじゃない。」
「うー………じゃあ、痛くならない程度な!」
「ふふっ。……うんっ。」
もっかいAをぎゅってすれば、さっきより力が入ってなかった。
ほとんど身体が動かないのか、自分からはあまり動かなくて……。
そしたらまた怖くなってきて……。
ぎゅーって少し強めに抱きしめたら、何故か笑い声が聞こえてきた。
「あははっ。………怖い?私がいなくなるの。」
「……っんなの……。」
当たり前だろ、ばか。
なんか逆にAは冷静になるし。
もっと怖くなってくる。
____終わりは近い。
。
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