別れ後_____ ページ12
side ルフィ_
とっくに冷たくなったAを抱えたまま、いつもの特等席へと座る。
ここに座ると、やっぱり思い出すのはAとの思い出ばっかりで……。
涙しか出てこない。
｢………っ!泣いてばっかじゃダメだよな!!強くなんねーと……。｣
今日だけでいっぱい泣いた。
二年前のあの時、Aも皆も守るって決めたはずなのに、守れなかったって事もある。
でも一番は妹だから……。
ずっと一緒にいたのに……海賊王まで付き添うっつってたのに……。
｢………あれウソだったのかよ。｣
不貞腐れ気味に言っても返事は返ってこない。
………当然か。
｢………Aが死ぬ意味ってあったのかな。｣
海に向かって言っても答えはない。
ただしょっぱい風だけが吹いてて、それも答えを出してくれない。
｢………守れなくてごめんな。｣
ぎゅーってAを抱きしめながら言ったけど、死んでも強く抱きしめんのは躊躇う。
痛くないのにって思っても、クセみてーな感じで弱くしかできない。
まァそれでもいーやって、またぎゅってやる。
｢………おれも大好きだかんなっ!!｣
Aの最期の言葉を思い出して、叫ぶように言う。
もちろん上に向かって……。
だって死んだら天国行くから……。
Aもきっと………そこに行ったと思うから。
｢___………A、見てろよ!おれは絶対海賊王になってやるから!!｣
上に向かって大きく宣言する。
Aに聞こえたかわかんねーけど、おれは聞こえたって信じてる!
やってやる!!海賊の王に!!!
。
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