☆宵崎 奏【消失】※死ネタ ページ2
。
久しぶりのオフ会……といっても、メンバーの1人であるAからの招集だった。
｢珍しいよね〜。Aからのお誘いなんて！｣
嬉しそうに言う瑞希に頷き、しばらく会うこともなかったからわたしも楽しみで仕方がない。
セカイに行っても唯一会うことが出来なかった彼女にやっと会える。
どれだけ嬉しいことか。
｢……ところで、今日奏は大丈夫なの？｣
｢え…？｣
｢そうよ！最近ナイトコードで話しかけても全然反応してくれないし……また寝てないの？｣
まふゆに乗っかって、絵名まで聞いてくる。
なんのことかと聞き返すと、ここ最近様子が変だったと…そう言った。
｢奏さ……Aが急にナイトコードにも顔を出さなくなったから変になっちゃったの？｣
｢…………。そう…かな……気のせいなんじゃないかな。｣
口ではそう言いつつ、頭では分かっている。
"Aが原因"なんだ……って。
｢……わたしのことよりもAだよ。早く……待たせてるかも。｣
誤魔化すように集合場所のファミレスに入る。
遠目からでもわかるほど綺麗な髪は見つけやすい。
｢A……久しぶり…。｣
｢………か……かなで……？｣
目が合ったその時、やっと気がついた。
怒りと同時に気づいてやれなかったという悔しさが込み上げてきた。
｢A！お久〜………って……"ソレ"…！｣
服の中から覗く"ソレ"に、後から来た瑞希達も驚愕していた。
｢………ここじゃあれだし……公園かどっか行かない？｣
暗さを吹き飛ばしてしまいそうな明るい声に、安心してしまった。
………今はこんなこと考えている場合じゃないのにっ。
｢＿＿………ありがとう、来てくれて。｣
近くの公園に着いてすぐ。
Aは振り返らずに、決して……決して明るくない声でそう言った。
｢っそりゃ…！…来るに決まってるじゃない…。｣
今まで何をしていたのか、"ソレ"はどうしたのか。
聞きたいのに聞けない。
でもきっと、聞いたら彼女は消えてしまう…。
ただの憶測でしかないが、本当に消えてしまいそうなほど小さいから。
｢今までごめんね。｣
まるで、永遠の別れのように。
｢これからは4人で頑張ってね。……応援してる。｣
彼女は…Aは、わたし達の顔を見て。
｢大好きだったよ……みんな…。｣
儚く笑った＿＿。
翌日、彼女は死んだ。
。
続→←追記※リクエストと注意事項について(必ずお読みください。)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
