命の紙の話。 ページ8
｢ええ〜〜〜！？｣
空がオレンジ色に包まれる中、彼女の声が響き渡る。
｢エースに会ったの！？｣
冒険譚を聞く中、突然の再会話に驚きを隠せていない。
顔を近づける彼女を横目に、ルフィは続ける。
しかし、先に進めるなと止められた。
｢ずるい！私だって会いたかったのに…！！｣
｢だってお前いなかったんだから仕方ねェだろ？｣
｢……！！そ、そうだけど…！｣
それでも会いたかったのだと引かない。
ほんの少し頬を膨らませて。
｢あ、そーいやぁ伝言頼まれたんだった。｣
｢伝言…？｣
｢ああ！Aに会えたら｢どんだけ強くなれたか期待してるぞ｣って伝えろよって！｣
それを聞いた彼女は、そっと目線を横にずらして少し顔を引き攣らせた、
強くなった自信がないからであろう。
｢会わなくて正解だったかも…。｣
｢十分強いだろー。｣
｢いや、こんなんじゃ強いなんて言えないじゃない。｣
未だに
彼女の言葉を繰り返し、よくわからないと首を傾げる。
彼女の言う
｢ま、次会えるのに期待するわ。｣
｢？………そうだな！｣
さっきの話は何だったのかと疑いたくなるような変わりように疑問を持ちつつも、話をそっと合わせていく。
自分だって、話の内容がよくわかっていないから。
とそこで、急に思い出したのは、兄からの預かり物だった。
｢あ。｣
｢ん？｣
｢エースから預かってたのあったんだった。｣
｢何よそれ。｣
はいっと渡されたのは紙。
少し焦げて小さくなっている紙だ。
｢えっ？燃えてるんだけど？これ大丈夫なの？｣
｢これな、
｢聞けよ。｣
無視して説明を続けようとしていると、少し焦ったように彼女が声を洩らす。
｢
｢？知ってんのか？｣
｢知ってるわよ！………結構縮んでんじゃないの？これ……。｣
10倍近くあったと言うルフィに、やっぱりと口にする。
しかし、落ち着いた様子で声を出した。
｢何があってこうなってるのかは知らないけど……エースの冒険だもんね。邪魔しちゃ逆に怒られるか…。｣
ルフィと同じ、兄弟に対する考え方は一緒のようだ。
少し心配だが、怒られるよりはいい。
しかし、本当に緊急事態だということは知る由もなかった。
。
続く
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