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午前の授業も終わり、昼休憩。
｢A!いつもアンタ何処で食べてんのよ。｣
｢え?｣
彼女の後ろの席であるナミは、普段から気になっていた事を授業が終わって即座に聞いた。
Aはケロッとした様に軽いノリで一言、言った。
｢屋上。｣
唖然としたように、彼女の言った事を復唱する。
すると彼女は可愛らしい笑顔を向けた。
そしてそこから始まる質問責め。
｢誰と?｣
｢ルフィと♡｣
｢他は?｣
｢いないよ?｣
｢お昼食べた後は?｣
｢お昼寝♡｣
｢そう…。｣
ナミはそれを最後に、質問を終了させた。
職質に近いものをされた彼女は、笑っているのかいないのか分からない、微妙な表情だった。
｢(何この質問責め…。)｣
｢A!!メシだぞメシ!｣
｢ふえっ!?あ、うん。｣
またね、ナミ〜。
ひらひらと手を振って、二人で行ってしまった。
残されたナミは、仕方がないと、いつものメンツであつまるのだった。
_
｢いつも思うんだけど……。｣
｢ん?｣
所変わって屋上。
座って食べていると、Aがルフィの弁当箱を覗き込みながら言った。
｢ルフィのお弁当って誰が作ってるの?｣
市販の物じゃないよね。
親が作っているのだろうか、と思っているAに、ルフィはこう答えた。
｢兄ちゃんだ!二つ上の。｣
そう言うと、彼女は驚いたような顔をした。
｢え、ルフィってお兄さんいたんだ〜!初めて知ったよ。｣
｢二人いるんだ!｣
｢いいなー。私は兄弟いないから羨ましい。｣
一人っ子のAにとっては、甘えられる兄か姉が欲しかった。
その為、兄弟がいる人たちが羨ましいと思えていたのだ。
｢兄弟がいるって楽しそうだね。｣
｢おう!毎日肉の取り合いしてるぞ!!｣
｢あはは、流石っ。｣
楽しそうに話を聞いてくれる彼女だが、寂しさも見え見えだった。
それは鈍いルフィでも分かるほど。
｢____A。｣
｢うん?………って、わ!?｣
だから彼女の頭を撫でて、言った。
｢同じ歳だからおれは兄ちゃんにはなれねェけどよ、兄ちゃんみたくはなれるかもしれねェから甘えてもいいぞ。｣
彼女を安心させるかのように、にししっと笑って撫で続ける。
Aは、照れくさそうにしながらも、ぼそりと呟いた。
｢___ありがとうルフィ………。｣
。
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