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side 黒瀬_





あれから授業も数回とあったが、何故か当て続けるタコに苛立つだけだった。







「黒瀬さん行こー!」

「!うんっ。」




そういえば約束していたなぁと思い出す。




「あ、自己紹介まだしてなかったね!」




茅野カエデだよ、と言った。

じゃあ茅野か。




「あっ!出来れば下の名前で呼んでほしーな!」

「名前…?いいよ、じゃあAだねっ。」




だったら私のこともカエデでいいからね、と言ってニコニコと笑った。

ならカエデって呼んだ方がいいか、表面上の付き合いとして。




ふと、肩をつつかれた。

振り向けば、あの時の……私が威嚇してしまった生徒だった。




「黒瀬さん、僕もいいかな…。」

「………。うん、いーよ!」




皆の前で言うような程、勇気ある奴って訳でも無さそうだし。

二人っきりにさえならなければ咎められることも無さそうだ。




「カエデ!えっと……、」

「あ、名前言ってなかったっけ…。」




そう言うと、その生徒も自己紹介をしてくれた。




「じゃあ潮田?」

「うーん、出来れば下の名前がいいかな。」




日本人は下の名前で呼ばれる方が好きなのか……。

まぁ私も日本人だけども。




一人追加、とカエデに伝えた。

しかしカエデはもっと人いた方がいいと言い出した。

他にも誘うの?もう良くない…?

なんて言うのは偽りの性格に合わない。

ここは賛成するしか手はない……か。




「他にも誰か誘う?」

「うん。私、皆と早く仲良くなりたいもん!」

「じゃあ……、」

「なになに、どっか行くの?」




渚の肩に手を回して寄りかかっている赤羽が話しかけてきた。

この流れだと、確実にまた一人増えるな……。

それは何故か、もう既にアイツらが誘っているからだ。

あまり人数を増やすと、ついポロっと出てしまった時に口封じが大変になる…。

せめて三人までが限界だ……。




「じゃー、四人で行こー!」

「おー!甘いプリンをいっぱい食べるぞー!!」

「………食べ過ぎはダメだよ?」

「プリンはいっぱい食べても大丈夫!」




いや何処が。







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作者名:紅藍泉 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年1月21日 16時

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