キムミンギュの憂鬱 (ページ23)

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メンバーたちは床で寝ている。朝方だから誰一人起きていない。そして目の前にはAちゃん。…ダメでしょ、こんな神様のいたずら。

『昨日のあれはなんだったんだよ…Aちゃん、本当にズルいから、これ以上好きにさせないで』

届くはずのない声をAちゃんに向ける。もちろん寝てるから気づいてないけど。

『…これくらい、許してよ』

るいちゃんの髪をかき分け、おでこにそっと唇をくっつけた。

『…ん、』ビクッ Aちゃんが声を漏らす。起きたのかと思ってハラハラしたけど、俺の胸に顔を埋め再び規則正しい寝息が聞こえてきた。

あーもう、なんで俺この子と出会っちゃったんだろう。俺は今後この子にどれだけ苦労させられるんだろう。Aちゃんがたとえ今後俺を好きになることがないとしても、きっと俺は諦めることができないんだろうな。

『Aちゃん…だいすきだよ』

そう耳元で囁いた。幸せな夢でも見ているのかな、幸せそうに笑ってる。いつか、こんな不意な感じじゃなくて本当に抱きしめたい。そう思いながらそっと抱きしめてまた眠りについた。

見られていることも知らずに。

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