この先もずっと【宮侑】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:416 hit

終わったはずの恋ページ2

ASibe

　「何しとるん？」

出来れば話し掛けてほしくなかった。

だって一番会いたくなかったんだもん。

…侑。

幼馴染みの侑。

いつも一緒だった。

…一番信頼してた。

だからこそ、今は会いたくなかった。

　侑「なにボケーッと、突っ立とるん？」

私も好きで突っ立てるんじゃない。

　侑「目、赤いで？なんかあったん？」

返事をしなければよかったのに、体が反応して

コクン、と頷く。

侑はちょっと考えたあと、口を開いた。

　侑「なんや、A。泣いとったんか？」

その言葉にビクン、と肩が羽上がる。

分かりやすいわー、とヘラヘラ笑いながら侑は続ける。

　侑「あー、もしかせんでもA、フラれたんか？」

どれだけ私を掻き乱せば気がすむんだろう。

ホロホロと、涙がまた頬を伝う。

侑の顔なんてもう見えないくらいに、

多分私の今の顔は絶望的に不細工だろう。

そう見越して顔を伏せる。

すると侑がいきなり耳元で

　侑「なぁ、俺じゃあかん？」

　『へ？』

間抜けな声が出た。