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紫:ベンチ ページ32
「はぁ……」
ほぼ誰も乗っていない電車に乗りたくて、終電を待つために近くのベンチに座る。
朝から会社の人に叱られて色んなことを押し付けられ体力的にも精神的にも疲れもうヘトヘト。
？『君疲れてるね……』
カバンを抱え込み俯いていたから誰が話しかけてきたのか見えない。
何…なんやろ。新手のなんぱ？
「え、ええ。まあ。」
疲れた頭でも、こいつは危険っていう信号を出てきたので、さっさと会話を終わらすように適当に返事をする。
？『だいぶ精神やられているんだね。これをあげるよ。』
そう言われ、反射的に隣を見る。
「ん！？」
隣には……
……紫の鷹の人形。
は、え、ちょ、なにこれ。
鷹の人形とかあんの。←あ、そこ？
何となく貰ってはいけないものだと思って近くにいた人に声をかけようと……
「え、あれ？どこいった？」
今までいたであろうおじさん？おじいさん？がいない。
おかしいでしょ。エレベーター階段も近くにないし、電車も今来てないし……
「あ！電車！！！！」
終電を待ってたのに終電を逃した。
「ほんまについてない」
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作者名：青いうるふ | 作成日時：2020年5月2日 18時
