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心配させないように、
笑顔を作ってからドアを開けた。
「こーんばんは♪」
「あ、まぁくん」
麗さんがパッとこっちを見て、
にっこり笑ってくれたからホッとした。
「ただいまー、今日は調子どう？」
洗面台のとこで丁寧に手を洗いながら聞いたけど、
聞いてるはずの麗さんからは返事がない。
「麗さん？」
不思議に思って振り返ったら、
麗さんはベッドからじっと俺を見ていた。
「まぁくん」
「んー？ なぁに？」
手を拭きながらベッドに近づいたら、
「なにかありました？」
小さく聞かれて思わず立ち止まった。
なんで…なんで？
「…うん。ちょっとね」
「お仕事で？」
「ううん、違うけど…」
翔ちゃんのことを話そうか一瞬迷ってたら、
麗さんは小さく首を振って俺に手を伸ばした。
「いいですよ、無理に話さなくて」
「…ごめんね」
ほっぺたに当てられた手を取った。
前よりずっとあったかい手。
(ああよかった、ちゃんと生きてる…)
そう思ったら嬉しくて、
胸の奥がギュッと痛くなった。
「…さっき会ってきたよ、２人に」
その手を握って額に当てたら、
麗さんの嬉しそうな声がした。
「元気だったでしょう、あの子たち」
「うん、すごく」
「私も今日行ったんですよ、車椅子で」
「そうだったんだ」
麗さんと話しながら、
翔ちゃんが今日言ってたことを思い出した。
『あいつみたいに消えた命があってもさ。
相葉くんとこみたいに、産まれて…
ちゃんと、育ってく命もあるって』
涙でガサガサの声のままだったけど、
『なんかそう思ったらさ…
救われたわ、ちょっと』
翔ちゃんはそう言って、
少しだけいつもの笑顔を見せてくれた。
「ね、麗さん」
「はい？」
翔ちゃんと、翔ちゃんの友達と。
それからその友達の家族のことを思った。
「来年もさぁ。絶対しようね、お花見」
「え？ …ふふ、そうですね」
「今度は、家で…家族そろって…」
麗さんの手が優しく俺の髪を撫でる。
その感触が嬉しくて、少し悲しくて。
「…っ、」
我慢してた涙が鼻先から落ちていく。
麗さんは黙ったまま、
ずっと俺の頭を撫でてくれてた。
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薫子(プロフ) - さやさん» 今回も見守ってくれてありがとう！真打ちホントどうしようかと思った…お題に沿って頑張ってみたつもりだけどご満足いただけたかしら？真っ黒宮こっそりUPしてあるのでまたぜひ♪ (2018年7月14日 9時) (
レス) id: aa5d845008 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 完投お疲れ様でした！漸く真打ちも動いてくれて無事完了だね！どのターンも薫子様ならではの描写で楽しませて頂きました。黒宮首を長くしてお待ちしてます(ノ´∀｀*) (2018年7月13日 20時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
薫子(プロフ) - さやさん» こちらではお久しぶり！覗きに来てくれてありがとー♪時期が時期だから毎日は無理かもしれないｗｗ いただいたネタを元に進めてみるつもりだけどどうなることやら(安定の見切り発車)…応援またしばらくよろしくです！ (2018年3月26日 9時) (レス) id: bb4ba45953 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 更新があると、やっぱり嬉しい！ので、毎日(←ﾌﾟﾚｯｼｬｰw)楽しみにしています。【season】ってタイトルだけで、泣かされそうです。 (2018年3月26日 7時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 薫子様〜(;´Д⊂)ﾋｯｿﾘお邪魔していたけれど、出てきちゃいました！懐かし〜い！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡怪しい記憶だけど、カウンターとホーローのお鍋とスープを思い出す…(当たってますように☆)相葉氏より翔さんの事情知ってるかもよwって訳分かんない優越感！ (2018年3月26日 7時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2018年3月24日 17時
