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(何年前…ああ、もうそんなになんのか…)
今でもハッキリ覚えている。
あれは１５周年の記念すべきコンサートを終え、
仕事の合間にできたオフの日だった。
ラウンジの隅でぼんやりと外を眺めていたリーダーを見つけて、
俺は半ば強引にシュノーケリングへと連れて行った。
「おーすげぇ」
最近ずっと沈みがちだったリーダーは車の中でも無言だったけど、
海に着いてしまえばそれなりに楽しそうにしててホッとした。
「うわこれマジやべーぞ、上がると体超だりぃ」
「あー無理だわ…ちょ、松潤引っ張って」
見つけたウミガメを追いかけたりしてひとしきり泳いだ俺らは、
一旦休憩を取ろうと浜に戻った。
「替えのボンベ持ってきますんで」
「あ、はーい」
インストラクターが向こうに止めた車へと歩いていく。
リーダーは黙って波打ち際に立って沖を眺めてたけど、
「すげぇ青だな…」
やがてポツリと呟いた。
「え？ ああ、うん」
自分の荷物を開けてスマホのチェックをしてた俺は、
手元に目をやったまま何気なく返事した。
「信じらんねぇよな、
こんな色でも同じ海だなんてさ」
「え？」
「だってここずっと行きゃ日本じゃん」
そう言ってしまった瞬間、
マズイと思って目を上げた。
「リーダ…」
呼びかけて息を呑んだ。
リーダーは変わらず水平線を見てたけど、
その目はポッカリと暗く、
もう何も映してないように見えた。
「ずっと行きゃ…」
別人のように虚ろな声に、
なんて軽率なことを言ったのかと自分を殴りたくなった。
「悪ぃリーダー、マジごめん！」
難しい手術を無事に終え、
しかしおそらく今も意識が戻らない婚約者―――
その彼女を、リーダーがどんな思いで日本に残してきたか。
俺だってそれくらいは知ってたはずだったのに。
「なぁ、ごめんリーダー」
「…」
「…リーダー？」
もう一度言ったけど反応はない。
無言で沖を見つめたままだったリーダーは、
「ちょっ…」
次の瞬間、ザブザブと海に入りだした。
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薫子(プロフ) - さやさん» 今回も見守ってくれてありがとう！真打ちホントどうしようかと思った…お題に沿って頑張ってみたつもりだけどご満足いただけたかしら？真っ黒宮こっそりUPしてあるのでまたぜひ♪ (2018年7月14日 9時) (
レス) id: aa5d845008 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 完投お疲れ様でした！漸く真打ちも動いてくれて無事完了だね！どのターンも薫子様ならではの描写で楽しませて頂きました。黒宮首を長くしてお待ちしてます(ノ´∀｀*) (2018年7月13日 20時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
薫子(プロフ) - さやさん» こちらではお久しぶり！覗きに来てくれてありがとー♪時期が時期だから毎日は無理かもしれないｗｗ いただいたネタを元に進めてみるつもりだけどどうなることやら(安定の見切り発車)…応援またしばらくよろしくです！ (2018年3月26日 9時) (レス) id: bb4ba45953 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 更新があると、やっぱり嬉しい！ので、毎日(←ﾌﾟﾚｯｼｬｰw)楽しみにしています。【season】ってタイトルだけで、泣かされそうです。 (2018年3月26日 7時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 薫子様〜(;´Д⊂)ﾋｯｿﾘお邪魔していたけれど、出てきちゃいました！懐かし〜い！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡怪しい記憶だけど、カウンターとホーローのお鍋とスープを思い出す…(当たってますように☆)相葉氏より翔さんの事情知ってるかもよwって訳分かんない優越感！ (2018年3月26日 7時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2018年3月24日 17時
