１５◆優しい強さ ページ16
「…落ち着いた？」
スン、と最後に大きく鼻をすすって、
やっと美沙ちゃんは顔を上げた。
「ごめんなさい、私…」
その細い肩に手を乗せ、
瞳を覗き込んだ。
「さっき美沙ちゃんが言ってたことなんだけどね」
「はい」
「そばにいてって言われるのを分かってて、
わざわざ困らせるようなこと言うのは嫌だって」
「…はい」
「言いたいことは分かるのよ。
揺れる気持ちをそのまま口にしても、
確かに困らせるだけかもしれないわね」
「はい…」
「何とかしようって、
大野さんなら頑張ってくれるでしょうし」
「それが！…嫌、なんです」
「うん…そこに甘えたいわけじゃないのよね」
コクリとうなずいて、
美沙ちゃんが呟いた。
「そんなことで頑張らせたらすぐに疲れて…
でもきっと、疲れたことを見せないように頑張ろうとするから」
「そうよね…私もそう思ってた」
彼を支えるはずの自分が、
彼の重荷になることなどあってはならない。
かつての私もそう思い込んでいた。
「でもやっぱりね…」
私と彼女が似ているように、
彼らの優しさと強さも、きっとよく似ていると思う。
柔らかく全てを包み込んでなお、
揺るぎなく前を見据え、共に歩いてくれるはず。
「…勇気を出して、
一度本音で甘えてみたら？」
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薫子(プロフ) - さやさん» ホント久々に宣言通り走り抜けました！３日の闇は全然残ってるんだけど、やけくそパワーで乗り切れたので結果オーライかな？最後までお付き合いいただきどうもありがとうございました！！ (2019年1月5日 13時) (
レス) id: aa5d845008 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 久しぶりの短距離走でしたね？お疲れ様でした！闇が、じゃなくって奥が！深い強いお話でした。3日の闇が残るかｺｯｿﾘ心配してましたが、流石プロだ♪ヽ(´▽｀)/完全内輪の内に入って読ませて頂きました！ありがとうございました！ (2019年1月5日 12時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
薫子(プロフ) - さやさん» 明けましておめでとうございます♪今まで部分的にしか出してこなかった彼女たちの物語ということで、何とかカタチになってよかったです。新鮮に読んでいただけてたら嬉しいな♪二宮の和也氏には早く動くように伝えときますｗ 今年もどうぞよろしくお願いします！ (2019年1月2日 20時) (レス) id: bb4ba45953 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 久しぶりにまぁくんちの薫子さんに逢えて嬉しい短編！彼女たちの状況は分からない(←あたりまえ)のに、涙が溢れます！涙で明けた2019年！今年も薫子さんの相葉之雅紀氏に…違うや二宮之和也氏に会えることを楽しみにしています(^^) (2019年1月2日 8時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2018年12月27日 10時
