３６★夜の見舞い ページ7
秋はあっという間に過ぎて、
気がついたら冬になってた。
「じゃ、お先。お疲れ相葉くん」
「うん、お疲れー。またね松潤」
秋から始まったコンサートツアーも大詰めだし、
年末に向けてレギュラーの仕事も一気に加速していく。
メンバーもそれぞれフル回転て感じ。
俺がAさんとこに顔を出すのも、
不規則な上にほんの短い時間だったりしたけど、
『ホントに起きてて平気？ 大丈夫？』
『ええ』
体調は一時期に比べたらかなり落ち着いてきてて、
それだけが本当にありがたくて励みになった。
「よっしゃ、準備完了！」
初めて東京で５日連続のコンサートやって、
今日はその最終日な上にツアーオーラスだった。
一旦家に帰ってからシャワー浴びて着替えて、
「…さ、行きますかー」
車でAさんとこに向かった。
明日の入りは昼頃だし、
久しぶりにちょっとゆっくりできるかな。
「え…あれ？」
病室のドアに細くはまってる磨りガラスが明るい。
こんな時間なのに、Aさん珍しく電気消し忘れて寝ちゃったのかな。
「こんばんはー」
ほんの小さくノックしてからドアを開けたら、
「えっ、まぁくん？！」
カーテンの向こうから、
Aさんの驚いた声が聞こえてこっちがびっくり。
「うんただいま。珍しいね、」
寝てると思ったからさーって言いながらカーテンめくったら、
「ちょっ…」
真っ赤な顔のAさんが、
オタオタしながら何かを枕の下に隠した。
「え、なに今の」
「なっ…なにも隠してませんってば」
「そーお？」
隠してるって自分でバラしちゃってるし(笑)
入口の横にある洗面台で手洗いとうがいをして、
「さーてと」
ベッドのふちに腰かけてAさんを覗き込んだ。
まだ赤い顔しちゃってさ、もーバレバレなの。
こういうとこ昔っから全然変わらないなーなんて思いながら、
「なに隠したの」
白状しなさいっておでこ同士をコツンてぶつけたら、
枕に両手を突っ込んだままだったAさんの目が泳いだ。
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薫子(プロフ) - さやさん» いつも愛のあるコメントありがとうございます(^^) 今回も無事完結できてホッ。気づけばこんなに長く続いてて私自身もびっくりだけど、これも読んで下さる方々のおかげ！これからもよろしくお願い致します(o^^o) (2017年12月29日 16時) (
レス) id: aa5d845008 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 薫子様、お疲れ様でした！素敵なお話をいつもありがとうございます。色んな感情にさせて頂き沢山の種類の涙を流せました！涙活ﾊﾞﾝｻﾞｰｲ！長年に渡りの超大作本当にお疲れ様ですm(__)m (2017年12月29日 12時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2017年12月23日 10時
