４５★嘘と言って ページ16
「あ、おはよリーダー」
いくつか個人の仕事をして、
控室に来たのは俺が１番乗り。
着替えて靴紐結んでたらリーダーが来た。
「お疲れーっす」
他のみんなもすぐに揃った。
今日やる新しい曲の振付けはどんな感じだろうねって、
わいわい話しながら部屋を出かけた時…
「相葉くん！！」
一瞬早くすごい勢いでドアが開いて、
青い顔で入ってきたのは俺付きのマネさんだった。
マネさんは一直線に俺に近づいてきて、
「今病院から連絡が来て、」
低く耳打ちされた声に心臓が止まりそうになった。
病院？
なんで…
「容体が急変して、」
「え…」
目の前が真っ暗になって、
今朝笑ってたAさんの顔が白く浮かんだ。
あんなに今朝は元気だったじゃん。
なのに急変ってーーー
「うそ…だってオペまでやっと…
やっとあと２週間なのに、」
何とかそれだけ言ったけど、
マネさんは険しい顔のまま小さく首を振った。
「もう持たないって…
予定を早めて今日緊急オペでって先生が」
「そんな…！」
オペまであとたった２週間だけど、
この２週間がどんなに大切か俺は知ってる。
手術の日まで赤ちゃんを１日でも長くお腹の中で、
どれだけ成長させられるかにかかってるって、
こないだ先生も言ってたのに。
「今は薬で何とか抑えてるから、
相葉くんには来られるなら早くと」
「でも、」
この後だって今日は仕事がいくつも入ってる。
どれも替えなんかきかないし休めない…
「行きなよほら」
ニノの声がいきなり聞こえてびっくりした。
「え…」
「待ってんでしょ？ Aちゃん」
なんで分かんの。
なんでAさんのことだって…
「そんなんじゃここにいたって意味ねぇし」
「ほら、Ｊもこう言ってるし。
今日の振りはあとで自主練すりゃいいでしょうがよ。
まぁそれはいつものことですけどね」
うるっせぇよって一瞬言い返しそうになったけど、
ニノ達の言葉が背中を押してくれたのもホントで、
今度こそ今はAさんとこ行かなきゃって気持ちが決まった。
「…ごめん。じゃあ行ってくる」
「車回してきますね！」
荷物を引っつかんで、
マネさんと一緒に部屋を飛び出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 115人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
薫子(プロフ) - さやさん» いつも愛のあるコメントありがとうございます(^^) 今回も無事完結できてホッ。気づけばこんなに長く続いてて私自身もびっくりだけど、これも読んで下さる方々のおかげ！これからもよろしくお願い致します(o^^o) (2017年12月29日 16時) (
レス) id: aa5d845008 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 薫子様、お疲れ様でした！素敵なお話をいつもありがとうございます。色んな感情にさせて頂き沢山の種類の涙を流せました！涙活ﾊﾞﾝｻﾞｰｲ！長年に渡りの超大作本当にお疲れ様ですm(__)m (2017年12月29日 12時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：薫子
| 作成日時：2017年12月23日 10時
