５３１．変わらないパワー（二宮side） ページ9
潤くんへの電話を切って、俺はベランダから空を眺めた。
さっき言った言葉は嘘じゃない。
昨日までと同じ気持ちを抱えてはいるけど、
昨日までとは全然違う気分だった。
あの後。
楽屋でひとしきりしゃべって、
相葉さんが次の仕事先へ行くのに合わせて俺も出た。
ゆきちゃんと翔さんが先に廊下に出た一瞬の間に、
相葉さんが俺に囁いた。
「…ね、言った？」
「いや。やめた」
「えっ…」
短く答えた俺の言葉に絶句した相葉さんを見て、くすりと笑う。
ごくごく小さな声で続けた。
「ゆきちゃんのさ…声が出たら言うわ。
そう決めたし、それだけはもうゆきちゃんに言った」
もっと騒ぐかと思ったのに、
相葉さんはびっくり顔を引っ込めて「そっか」とだけ呟いた。
(声、か…)
いつ出るようになんだろな。
翔さんとこに帰ってきて、根本的なストレスは解消されたって聞いたけど。
そこまで考えて、今日の別れ際の相葉さんの言葉を思い出した。
『ゆきちゃん。大丈夫だから。
声、絶対すぐ出るようになるからね！絶対！！』
顔を真っ赤にして言い切り、
「ねっ」と俺の方を見てにやりと笑う。
力強いその声は、ずっと以前
翔さんに向かって「ゆきちゃんとまた会える」と言ったときによく似てたけど…
『おまっ…なんで俺に同意を求めんの』
『いいじゃん、ニノだって早くまたゆきちゃんの声聞きたいでしょ？』
あっけらかんとした言葉に思わず返事に詰まる。
代わりに奴の横っ腹に肘鉄をくれてやった。
俺らを見て呆れてる翔さんの横で
ゆきちゃんがふわっと笑い、すっと手を動かした。
同時に動いた口を読んで理解する。
(ア・リ・ガ・ト・ウ)
ありがとう、か。
声は出なくても、ゆきちゃんの「ありがとう」にはやっぱり特別なパワーがあるみたいだった。
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薫子(プロフ) - 知代さん» そうですよねー、第１話で来るべき未来は明白になってるわけだから…この先どこで知代さん泣いちゃうかな？フフフ…。低い声のラップ好きでして♪でもボソボソ話し声に聞こえたりしない？あれ私だけかな(笑) (2013年11月6日 19時) (
レス) id: 6043de2546 (このIDを非表示/違反報告)
知代(プロフ) - 話がだんだんと終わりに近づいてるのが切ない…( ; _ ; ) ゆきちゃんの運命は変えられないことだって分かってても、やっぱ切ないですorz そして翔ちゃん… 自分のラップを他の男の声と勘違いするなんて…なんか可愛い…(笑) (2013年11月6日 18時) (レス) id: fcde1493f2 (このIDを非表示/違反報告)
薫子(プロフ) - さやさん» 夜中の熱は大丈夫だった？インフルとノロは隔離されちゃうよね＾＾； 早く元気になりますように！ (2013年2月11日 8時) (レス) id: e052895b8e (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 朝から絶好調超ｗｗ今日1日はふとつむりだゎ(*_*)家族に隔離され中(-_-;) (2013年2月11日 8時) (レス) id: b8e2f59c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2012年3月13日 11時
