雪になった君へ・１２ 【幼なじみ・恋愛】

５４５．寒いよ〜（相葉side） ページ23

「ひょえー、さっみぃ！」


移動車を降りた途端に冷たい風に身がすくむ。
今日、俺の誕生日だけど超寒い。


(これからここで撮影かぁ…)


そっと目の前のビルの屋上を見る。
高層…高層っていうよね、これは確実に。
ここでこんだけ風あったら、屋上はもっとだろうな。
ちゃんとアップしないとケガしちゃうね。


でもその代わり控え室はぬくぬくに暖められてて
部屋に入った途端ほわーっと体がゆるんだ。

リーダーが来てニノが来て、
それから少し遅れて翔ちゃんが到着した。


「あー寒っみ！…おつかれー」

「おつかれー」


赤いほっぺたで部屋に入ってきた翔ちゃんが
ソファーでまったり寛いでるリーダーを見ておかしそうに笑った。


「ここ智くんの部屋みたいになってんじゃん」

「この人ねぇ、もうこっから出たくないとか言ってるんですよ(笑)」

「あはは、快適だもんね、ここ」

「そりゃ一流ホテルですからね」

「マジおいらここに住みてぇー」


ニノが呆れたようにリーダーを見て笑った。
そういや…ゆきちゃんが俺らの楽屋に来てから２週間ぐらい経ってるけど。
翔ちゃんの様子を見る限り、ゆきちゃんの声はまだ出ないみたい。
こないだ翔ちゃんのバッグから初心者用の手話教本がのぞいてたのを思い出した。


しばらくして、スタッフさんが俺らを呼びに来た。
リハの時間だね。
松潤が来てないけど、ドラマが押してんのかな。

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