５３３．何がいいかな ページ11
帰宅して２週間、声は相変わらず出ないまま。
翔ちゃんはどうやら本気で手話を習得するつもりらしく、どこでどうやって覚えているんだか、
たまに会う私とごくごく簡単な会話ならできるほどになっていた。
私は私で、年内で退職することになっていた。
お寺に行っていた間はずっと有休扱いになっていたけど、
元々区切りがいい時に辞めるということを聖美先輩も分かっていたし
それとなく店長にも根回ししておいてくれたらしく、あっさり退職願が受理されたのには拍子抜けした。
(今日はかなり寒いなぁ…)
病院からの帰り道、吐く息が白い。
いつの間にかすっかり冬の空気になっている。
街にはクリスマスソングが流れ、至るところにツリーが立っていた。
そうか。
すっかり忘れてたけどあと２週間でクリスマスだ。
(プレゼント…何も考えてないや)
空を見上げて白い息を吐く。
翔ちゃんに何か贈り物をしたいけど、どんなものがいいんだろう？
家にある翔ちゃんの私物をあれこれ考えてみる。
(身の回りのもの…は大抵揃ってるし…)
大体服にはあまり気を配ってる様子じゃないし(笑)、
独自の趣味があるところに踏み込むのは好きじゃない。
でも時計…はもういいのを持ってるし。
靴だっていっぱいある。
指輪とかネックレスとか、普段はつけないし。
(もしかしたら…)
ひとつ候補を思いついて、私はひとり笑顔になった。
後で百貨店に行ってみよう。
そう決めて、裏通りのカフェに入った。
冬のカフェはほっこりと暖かい。
窓側の席に案内された。
大きなガラス窓がスースーして少し寒い。
熱いコーヒーを注文し、大きなマグカップを包むように持った。
バッグの中でケータイが震える。
見てみると、翔ちゃんからのメールだった。
会えないときの方が圧倒的に長いけど、
翔ちゃんは忙しい時間の合間にツイッターのような呟きメールをちょくちょくくれていた。
『寒いのに手袋使えねぇ！』
ああ…あのオーダーした手袋ね。
ぼやく翔ちゃんの顔が目に浮かぶようで、私はくすりと笑った。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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薫子(プロフ) - 知代さん» そうですよねー、第１話で来るべき未来は明白になってるわけだから…この先どこで知代さん泣いちゃうかな？フフフ…。低い声のラップ好きでして♪でもボソボソ話し声に聞こえたりしない？あれ私だけかな(笑) (2013年11月6日 19時) (
レス) id: 6043de2546 (このIDを非表示/違反報告)
知代(プロフ) - 話がだんだんと終わりに近づいてるのが切ない…( ; _ ; ) ゆきちゃんの運命は変えられないことだって分かってても、やっぱ切ないですorz そして翔ちゃん… 自分のラップを他の男の声と勘違いするなんて…なんか可愛い…(笑) (2013年11月6日 18時) (レス) id: fcde1493f2 (このIDを非表示/違反報告)
薫子(プロフ) - さやさん» 夜中の熱は大丈夫だった？インフルとノロは隔離されちゃうよね＾＾； 早く元気になりますように！ (2013年2月11日 8時) (レス) id: e052895b8e (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 朝から絶好調超ｗｗ今日1日はふとつむりだゎ(*_*)家族に隔離され中(-_-;) (2013年2月11日 8時) (レス) id: b8e2f59c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2012年3月13日 11時
