一目惚れ (ページ10)

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10話ページ10

貴方side

私たちが完璧に買い出しへ行ったおかげで

文化祭の準備は着々と進んでいる。

が、私の問題はそこでは無い。

完璧に買い出しに行ったせいで2回目の買い出しに行けてない。

つまり「また買い出し行こうね」って言ってた"また"が来ていないのである。

おまけに竜生くんは廊下で大道具をわちゃわちゃ楽しそうに作っている。

私はって？クラスの端っこでクラスTシャツのデザインを考えてる。

私と織山くんで考えてるのに私必要？ってくらい

織山くんが進めているから仕事が無い。

だから、クラスの端から廊下の竜生くんを眺めて始めて20分が経とうとしている。

織「そんなに眺めて楽しい？」

貴「、、はっ？、、ええっ？何が？」

織「だから深田でしょ？」

なんで、、なんで織山くんが？どゆこと？

頭の整理がどう頑張っても出来ないこの状況。

織「Aわかりやすすぎ笑」

貴「いやいや、、何がー？」

織「惚けても無駄だって笑

A、深田のこと好きでしょ」

貴「っっ、、いつから気づいてたの？」

織「連絡先の時くらいから何となく勘ずいてたけど、

この前の買い出しで確信した」

まじか、、織山くん恐るべしすぎだろ、、

織「じゃあ仕方なくおつかい頼んであげる。

カラーペン買ってきて。インク切れそう」

貴「そんなん美術室とかにあるでしょ」

織「こっちはわざわざ買い出し行かせてあげてんのに！」

貴「ごめん！ごめんって！行きます！行かせて下さい！」

って言ってもあの陽キャ大群の中に1人竜生くんを

呼びに行ける勇気など無く教室の入口で

行ったり来たりを繰り返してます。何やってんだ私。