19話 ページ19
貴方side
という事で竜生くんと一緒にカラオケに向かっています。
先程の
『嬉しいよ？Aちゃんと2人きりでカラオケまで行けること』
その言葉が頭でループしている。
流石に思わせぶり過ぎる態度じゃん。
誰にでも優しくて明るい事が魅力な竜生くん。
でも、、それが私を苦しめる原因の1つでもある。
彼女じゃないくせに何言ってんのってなるけど
気づいたらそれほど竜生くんの事を好きになっていた。
深「Aちゃん？元気ないけどカラオケ苦手？」
貴「違うよ、多分テストで疲れちゃった笑」
深「そっか。Aちゃん頑張ってたもんね」
竜生くんの『頑張ったね』って言葉ほど
嬉しいものは無い。
彼女になれなくたって、
竜生くんの好きな人になれなくたって、
今、近くにいてくれるこの時間を大切にしないと。
貴「竜生くん走ろ！」
深「え？」
貴「急がないとカラオケの時間少なくなっちゃう」
そうだねって一緒に走っている。
付き合えなくてもこれが幸せ。
彩「2人ともすごい息切れ笑」
檜「わざわざ走ってこなくて良かったのに笑」
深「だってーAちゃんが走ろとか言うんだもん」
貴「え？なんで私が悪いみたいになってんの？笑」
Aちゃんが悪いんですー って竜生くんから
言われてマイクを渡された。
彩「お！Aがトップバッター！！」
貴「え、ちょっと待ってって」
檜「彩から聞いてたあの曲入れたよー」
貴「檜山くんまで、、」
結局歌い切りましたよ。
トップバッターにしてはいい感じの点数。
深「Aちゃん歌上手だね」
そんなこと言いながら私のすぐ隣に座ってきた。
深「次俺だからちゃんと聞いててね」
あざといお顔で言ってきた。
言われなくてもちゃんと聞きますとも。
深「Aちゃん俺の事見すぎー笑笑」
貴「え？笑 そんなに見てた？笑」
深「うん笑 ガン見だよ」
って言いながら私の真似をしてくる。
貴「流石にこんなに見てない笑」
深「いや見てた！そうだよね檜山くん！」
檜「俺に振るなよ」
深「良いじゃんーー」
そんなこと言いながらカラオケは続きました。
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作者名：瑠奈 | 作成日時：2024年3月29日 0時
