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「「「『博物誌?』」」」
フォス「うん……」
『・・・フォスが』
モルガ「博物誌を……」
ゴーシェ「編むの……?」
フォス「そうだよチクショー!!大体、博物誌ってなんなのさ……もうやだー!無理!!」
この世の終わりだと言わんばかりの剣幕である。フォスは床に突っ伏してしまった。
モルガ「あーあー・・・ま頑張れよ」
医務室から出ようと踵を返すモルガの手を、フォスが逃すまいと掴んだ。
モルガ「ちょっ、オイ!!直に触れて割れるのはそっちだぞ三半!」(←硬度七)
フォス「聞き慣れております七のお方。(←硬度三半)
僕も連れて「断る」断られない!!僕がAにチクんなきゃ今頃二人とも月だぞ!分かってんのか!!」
両の手を合わせ、猫撫で声でお願いするもバッサリ却下。それもそうだ、先生の許可無く別の職を持つ者を連れて行くなど出来ないのだ。
モルガ「ルチルー、コイツの心と体の硬度入れ換えれない?」
ルチル「今の医療ではちょっと」
『あら残念』
フォス「どうにかして僕をこのしょっぱい仕事から逃がしなさいよ!」
ゴーシェ「そんなに嫌?博物誌」
フォス「やだ!もっとカッコいいのがいい!」
『・・・でも、手遅れになる前に二人を助けるきっかけを作った。すごい仕事じゃない?』
フォス「でも、僕はAに言っただけだし・・・」
おお、揺らいでる揺らいでる。
ゴーシェ「そうかなあ
じゃあ、僕と替わる?仕事」
ゴーシェがお馴染みのゴーシェスマイルを浮かべながらフォスに自分の刀を差し出す。フォスはその刀を人目見て、手を伸ばし__
フォス「・・・人の物を取るほど、軟弱じゃない」
驚くほど真っ直ぐな目をして、すぐに手を引っ込めた。
フォス「とでも言うと思ったか!!甘いわね!!」
ゴーシェ「あ」
ところが先刻までの雰囲気とは一転。持っていたバインダーを放り投げ、ゴーシェの刀を奪い取った。
ゴーシェ「重いよ!!」
ゴーシェが叫んだ瞬間、フォスが持つ刀が鞘からすっぽ抜けた。
フォス「うおっ」
フォスもその重さについて行けず、そのまま後ろへ転倒。
ゴーシェ「フォス!」
モルガ「あーあ」
ルチル「直したばかりなのに・・・」
『手伝うよ』
刀の先っぽが真っ直ぐにフォスの頭に落下していく。
当たる。フォスは直感して、目を瞑った。だが一向に自分が割れる音がしない。目を開けて、バインダーに刺さった刀が目の前を通り過ぎていく。
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しめじ少年(プロフ) - もう好き))ありがとう!頑張る!私も応援してるよー! (2020年1月31日 23時) (レス) id: 4071674049 (このIDを非表示/違反報告)
さどぱか(プロフ) - 更新頑張ってね!応援してます!(KYSさんが大好きなあなたのリア友より) (2020年1月31日 18時) (レス) id: c1e220a435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しめじ少年 | 作成日時:2020年1月28日 17時