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11月21日 水曜日

再び英語のペアワークがあった。
前回よりもまた更に酷い英語力を晒してしまった。
ほんとに最悪。
地底にめり込みたい。本気でそう思った。
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「ほんなら次、隣の人と組んで音読してって〜」


音読、終わったな。

AA終了のお知らせだ。


「A先にどっち読みたい?」


「どっちでもいいよ」


どうせどっちも読めないからな。


「じゃあA先お願い」


「了解…ゴ?」


government…?え、何。ゴーベルンメント?


「読めない?」


「…はい」


「Aってホント英語苦手だね」


「今回も返す言葉がありません」


本気で自分に失望した。

やっぱりこの前テストでいい点取れそうって思ったのも気のせいだ。

英語、貴方はずっ友よ。ずっ(と)友(達になれない)。ずっ友


「じゃあ俺が先に読むからAはそれを復唱して」


「申し訳ないです」


「気にしなくていいよ」


なんてお優しい。

言うと角名くんはさっき私が苦戦した単語もものともせず、すらすらと英文を読んでいく。

教科書に目を落として伏し目がちになっているのも凄くかっこいいと思う。


「次、A」


「はい。え、っと」


角名くんが読み上げてくれていたのを思い出しそのまま復唱する。

それを繰り返す。


凄い、私今英語話してる。


「はい、終わり」


「おお…なんかすごいできたって気がする」


「実際俺が読んだ後なら読めてるし、A記憶力いいから出来ると思うよ」


「んん…でも分からないとこだらけでもう何処から手

をつけたらいいのか分からないんだよね…

テストまでもう2週間切ってるのに…先が思いやられる」


「俺で良かったら英語教えようか?」


「え」


「俺英語は割と得意だし、一人でやるよりはやりやすいでしょ」


「でも流石に申し訳ないし」


「じゃあ代わりに、Aはほかの教科教えてくれない?」


「ほかの教科…」


「俺現文とか自信ないんだよね。ダメ?」


「ダメじゃないです」


「そろそろ終わったペアから前向いて黒板写してや〜」


「じゃあ、またテスト前空いてる日言うね」


「あ、うん。ありがとう」


黒板に向き直って板書を写しても、いつも頭に入ってこない英語がもっと頭に入ってこない。


角名くんと勉強…まじか。帰り道は背後に気をつけないと。


席替えまで残り 9日

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作者名:木瀬 | 作成日時:2020年6月27日 10時

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