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「この前は委員会サボってくれてありがとう。
おかげで、残りの昼休み返上して宮くん探し回るってオプションまでついちゃって」
本人曰く寝ていたら勝手に決められていた委員会の会議に、私も生徒会からの代表として参加していた。
そして不運にも宮くんのクラスのもう1人の委員は欠席で、不運にも私が宮くんに資料を届けることになった。
「ちゃ、ちゃうねんて!言い訳させてや!」
「へえ、屋上で昼寝していたことの何処に言い訳の余地があると?」
「うぐっ」
昼休み全部使って探し回って結局見つからずに、口で伝えようと思っていた資料の詳細を殴り書いたメモを資料につけて、宮くんの机に置いてきた。
そして後日、宮くん(銀)から屋上で昼寝していたと聞いた私の心情を誰か想像して見てほしい。
ほら、角名くんもうわ…って言ってる。
まあでも
「今更だし、もうそんな怒ってないけどね」
「ほんまに!?」
「ただし、次はないから」
「わ、わかってる!」
「その心は?」
「ほんまやって!」
「ならよし
ところで、部活大丈夫?私が引き止めたみたいな所あるからすこまい申し訳ないけど…」
「アカン、ヤバい!角名呼びに行くゆーて出てきたのにめっちゃ時間経ってもた!」
「ごめん」
「いや、侑が悪いからAさんは気にしなくていいよ」
「はあ!?元はと言えば角名がサボるからやろ!」
「サボってねえし
……じゃあ、Aさん、また明日
演説文頑張って」
「ありがとう
角名くん達も部活頑張ってね」
「ありがとう」
言うと角名くんは、未だに文句を言っている宮くんくんを軽くあしらいながら教室から出ていった。
今日初めてまともに話したけど、角名くん、いい人だな。
ぐっと1度腕を伸ばして、シャープペンシルを握る。
さっきまでに反してスラスラと文章が浮かぶ。
思ってたよりも早く帰れそうだ。
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作者名:木瀬 | 作成日時:2020年6月27日 10時