紅蓮の君とはじめの四歩

174話 ひっつき問題 ページ25

A「お願い鳴海！あたしを花園に連れてって！それがダメならのぞき見だけさせてー！」


あなただけが頼り！お願い！


鳴海「それなんだけどねー。ま、僕の方から中等部校長に事の次第を説明するのは別にいいんだけど、さっきも言った通り中等部校長のいらっしゃる所はすべて男子禁制って話だし、ルカ君や棗君がくっついたままの状態で新年会参加ってのは難しいんじゃないかなあ」

翼「そこを何とか！先生!!」


翼は完全に蛍の犬になった。

棗はムスッとした顔のまま、大人しくあたしの隣にいる。

手はずっとつかんだまま。

まー別に棗と引っ付いてるのはいいよ。


心読み「じゃー棗君とくっついてたいってこと？」

A「いやいや。それはないって。そんなことしたらパーマにどんなことされるか…。勝手に心読むな！」


流されて答えるところだった。あっぶなー。

それにしても、何で棗くっついてるフリなんてしてるんだろ。花姫の話くらいから、ちょっと怖い顔してたけどさ。


翼「ふろは2、3日我慢するとして、着替えはカーテン越しとかなら何とかなりそうだし。問題はトイレと寝る時だな」

蛍「え」


ん？なんで問題？トイレはまぁ…問題か。でも寝るのはいいでしょ。


翼「見た目によらずガキだな〜。いや、見た目通りか」


なんでガキかどうかの話になるわけ？年上だからって威張ってるの？


翼「お前の知らなくていい世界だよ」

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