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167話 帰る場所はたくさんあってもいい ページ18

隣の部屋にいたのは棗だけ。他には誰もいない。

静かな部屋で、棗はずっと窓の外を見ている。


A「ごめん、棗。何も知らなかったとはいえ、不謹慎なことを言って、ごめんなさい」


届くのが当然じゃない。

ここは、棗にとって生きにくい場所なんだ。

ちょっと考えたら分かりそうなのに、気づかなかった。

本当にごめんなさい。

声はない。

下げた頭では、棗が今どうしてるのかわからない。


棗「お前のハガキ」


あたしの、ハガキ?

頭を上げる。まだ、棗は外を見たまま。


棗「桜の下って何のことだよ」


少しだけ棗に近づく。数歩空けた所で座る。


A「あたし、この学園のことはここに来るまでに知ってたの。で、リーダーに学園のことを話した後、約束したんだ。
いつかあたしが学園に行ったら、町にある一本桜の下でまた会おうって」


でも、それがどうしたの?


棗「別に」


そのまま黙ってしまう。棗は何考えてるのか未だに分からない。


流架「棗。A」


隣の部屋から流架が来た。今の話を流架にする。

すると、流架は何かを察してくれた。


流架「Aは、学園を出た後も毎年年賀状くれるし遊びに来るんだよね」

A「え、もちろん。アリス祭でも言ってたじゃん」


なんでいきなりそんな話を?


流架「だってさ、棗」

棗「だからなんだよ」

流架「素直じゃないなー」


幼なじみにしか解読できない会話。どういうことか説明してー!


流架「つまり、卒業しても会おうねってこと」


だから!なんでそんな話になるのか教えてって言ってるんじゃんっ!












帰る場所は1つじゃない。

学園での出会いを途切れさせるほど、日向棗は甘い男ではない。




A「ねー棗っ!どういうこと?」

棗「知るか」

A「教えてくれたっていいじゃんさー」

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設定タグ:学園アリス , 日向棗 , 乃木流架   
作品ジャンル:アニメ
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夜桜(プロフ) - あの!!私学園アリス好きで、夢小説が面白いので、いいと思いました (2018年2月8日 17時) (レス) id: de608263c3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 面白い! (2018年1月27日 21時) (レス) id: 5cf458660d (このIDを非表示/違反報告)
宮本 真由美(プロフ) - 、さん» すみません。こちらの不手際でした。また何かあればご指摘ください。 (2018年1月27日 7時) (レス) id: 2318dea75e (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルフラグ外して下さい (2018年1月27日 7時) (レス) id: 24eceefe57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宮本 真由美 | 作成日時:2018年1月24日 17時

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