【学園アリス】名のない巫女 9 (ページ9)

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対立、幽閉ページ9

泉水を両手で持ち上げる。意識のなくなった泉水の体は、だらりと、重力に従って腕を落とす。

零は、身動きできずに、地面を見ていた。

そこにはもう、誰もいないのに。

A「こんなものを見せたくて呼んだの」

零に、たった1人だった理解者を、殺させる姿を、見せるために。

初校長「結果を見届けるのは、『名のない巫女』の本命だろ。私は呼んであげたんだ」

何が、呼んであげたよ。

あんたに、

A「あんたに、あたしの使命の何が分かる！」

不干渉。それは、あたしが何百年も前に破った使命。

そこに居るのに何もせず、ただ成り行きを見つめる。そんなもの、糞食らえよ。

初校長「そうやって不干渉を破り続けた結果がこれだ。かつて高等部校長と共に行平泉水の誕生を見届け、二人の仲介役として関係を保たせたことで、彼は今死んでいる」

でも、

A「彼は生徒に未来をつなげた！あんたとは違う方法で、子どもを守ってきた。それは、彼がここに居たからよ！！！」

何もせずにただ見つめるだけなんて、あたしはできない。

彼が選んだ道を信じて、最後まで守り抜くと決めた。

彼の道を！

A「零も泉水も、あんたの好きにはさせない」

あんたが住みやすいための道具に、人はならない。

初校長「それはどうかな」

何言って・・・

後ろから誰かがあたしを捕まえた。気づかなかった。

そして、後に後悔する。

この時に気を失ったことを。