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チャンミンside
早く終わらそうとして思い通りにいかないのが仕事ってもん。
しっかりやって堂々とAさんに会いに行きたい。
ーーーー
やっと終わって、本当は楽屋に戻る暇も惜しいくらい、遅くなってしまっていた。
でも、楽屋に戻らないわけにもいかない。
急いで戻るとそこには珍しい人がいた。
ユラだ。
今はモデルをやってるからここにいるのかな。
浮かない顔のユラ。
「どうした？」
ユラは僕の言葉には答えず、
ただ、僕に謝った。
『オッパ、ごめんなさい。』
ユラの事情を知ってる僕は優しく声をかけた。
でも、話を聞いた後は冷静にはいられなかった。
「ユラ。怒らないけど、今度から勝手に電話には出ないでね…。」
これ以上一緒にいると怒ってしまいそうだったからその場を離れた。
急いでAさんのところに向かう。
僕の仕事が遅いってことも問題だけど、それ以上に僕の携帯なのに本人が出ないってことが問題。
Aさんとは電話しか今は連絡の手段がない。
だから、不安になんてさせたくないのに。
そんなこと考えて待ち合わせのカフェに向かって足を運んだ。
ふと、Aさんの顔を知らないことに気づいた。
顔がわからないのに直感的に、この人だっていう人がカフェから走り出そうとしているのが見えた。
僕自身あれがAさんなのかなんて分からなかったけど、声をかけた。
その女性声をかけると驚いた顔をしたあと、すぐに不機嫌そうな顔をした。
当たりだ。
不機嫌そうな顔なのに、なんだか可愛く見える。
初対面でこんなこと思うなんて
僕らしくないな。
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作者名：パン粉 | 作成日時：2015年4月1日 22時
