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急いで外に出ると思ったより晴れていて春らしい陽気だった。
もう少し薄着してくるんだった。
待ち合わせ場所のカフェに着くまで打ち合わせのことを考えるはずだったのに、いつの間にかチャンミンさんのことばかり考えてる自分がいた。
有名人に会うからどんなもんか見てみたいだけだから！
理由をつけてみるけど、それが本音なのかわからなかった。
寝坊した割には遅刻ギリギリについた。
一番奥の席の四人掛けのテーブル。
言われた通りに椅子に座り彼が来るのを待つ。
11時から待ってるのにお昼になっても来ない。
短気なのかもしれないけど。
ただ座っている客の私に店員は目線を送ってきた。
言われてるわけじゃないけどお店をでてくれと言わんばかりに私を見てくる。
それが嫌で、店をでた。
とりあえず電話をしてみよう。
プルルルル……。
思ったより早く出た電話。
『もしもし。なに？あんた女？』
電話に出たのはチャンミンさんではなく、女性の声。
「チャンミンさんのお電話ですよね？」
間違えたのかと思って、そう聞いたのに
相手はそんな質問に答えてくれず。
『あんたさ、オッパとはどんな関係な訳？』
この女性の質問に答えなくちゃいけないのに色んな疑問が湧いた。
今私を待たせて女といるのか。
なんで女の人が彼の携帯を持っているのか。
みんなに自分のことをオッパと呼ばせているのか…。
傷つく理由なんてないはずなのに、心にはぽっかり穴が空いたみたいに何も考えられなくなった。
「いや、間違えました。すみません。失礼します」
相手の返事を待たず電話を切った。
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作者名：パン粉 | 作成日時：2015年4月1日 22時
