すみだ署の紅一点 (ページ14)

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『神谷さんはスタイルが良いんですからスキニーの方がいいんじゃないですかね？私が今履いてるやつみたいに』

まぁ私はスタイル良くないけどね。
泣きたい。←

『そうだなぁ、このパーカーの中にこのTシャツ着てスキニー履いてみてください』

私はそう言って服を渡し、試着室に押しのける。

神谷「おい、押すな…！」

『着替えたら言ってくださいね』

しばらく待っていると、神谷さんの声が聞こえる。

神谷「ど、どう？」

と不安そうに聞く。

そんな不安にならなくても充分似合ってる。

『いいですね、似合ってますよ！』

『ていうか、Tシャツ着てって言ったのにパーカーのチャック閉めたら意味ないじゃないですかー！意外と神谷さん抜けてますね笑』

神谷「意外とってなんだよ。しょうがねぇだろ…」

『はいはい、しょうがないですねー。はいじゃあ次選びますよー！』

神谷「(こいつ…)」

『キャップとか被ったらどうですか？これとか似合うと思いますよ』

予想通り神谷さんは似合っていた。

神谷「俺はもういいから菅原も選んだらどうだ？」

『じゃあ見てきますね。あ、神谷さん私レディースの所行くのでここにいてください』

そう伝えるなり、私は移動する。

そこで目に入ったのは金色のリング。

6つセットで590円と、とても安い。

でも今日は服を買うために来たし私金欠だからなぁ。

諦めてリングを元に戻した。

私の欲しい服も買い終わり神谷さんの元へ。

『お待たせしました、店出ましょうか』

神谷「ちょっと外で待ってろ」

『？？わかりました』

疑問に思いながら外で待つ。

しばらくして神谷さんが店から出てきた。

神谷「お待たせ。はいこれ」

神谷さんはそう言ってWEGOの小さな袋を渡してきた。

『え？』

神谷「お前に買ってきたら。受け取れよ」

開けてみるとそこには私がさっき持っていたリングだった。

『これ、私が欲しかったやつ』

神谷「さっき手に持って欲しそうな顔してたのに買わなかったから。服選んでくれたお礼だと思って受け取って」

『神谷さん…ありがとうございます！！』

6つもつかわないなぁ。

『あのー神谷さん。私6つも付けたら大変なことになるんで3つずつとかどうですか？？』

神谷「菅原がいいならだけど」

『全然大丈夫です！むしろ嬉しいですし』

私菅原Aは神谷さんとおそろっちすることになりました。

end