序章-取引- ページ4
You side
『復…………讐………………?』
Aシャドウ「あぁ、それを得れば、お前は強くなれる。お前に勝るものは居ない。お前が全てを操るんだ……さぁ、この手を取れ。」
スっと差し伸べられた手
……強くなれるなら……でも………それでいいのか?
Aシャドウ「迷うな。でなければお前は変われんぞ。変わりたいんだろ?ならこの手を取る以外にない。もう自分を犠牲にしなくていいんだ。」
もう……自分を犠牲にしなくていいの?
それなら…………
うちはその手を取った。
するともう1人のうちは不敵な笑みを浮かべてこう言った。
Aシャドウ「フフ……よし、これからは影のうちも、お前として生きよう…お前がまた自分を犠牲にする事がないように。喜びと悲しみ……全てを分け合い、お前と同じような道を辿ろうとしている者たちにも、このうちがしたように、助けの手を述べようではないか」
『…そうだね、うちみたいに苦しんで欲しくない』
Aシャドウ「ああ。そして、絶望の良さを解らせてやろう」
『え?…絶望?』
するとあたりは暗闇に包まれ、暗闇の中から声が聞こえた。
「絶望せよ」
そこで意識を失った。
目を覚ました時は自室だった。
そして今のうちになった。
取引をしたからなのか、臆病な所とか……怖がる事は無くなった。
でも心に穴がポカーンと空いたような感覚だ。
変な感覚が自分から離れない。
そして悩む度にもう1人の自分が答えに導いてくれた。
それから苦労する事は無くなった。
あの時から2年。
うちは高校2年生になった。
時が過ぎるのな早いな。
立派な大人に近づいてってるってのに、うちは極悪非道な事をしてしまっている。
現に今、自分のパレスを利用し、さっき回収した斑目シャドウを液体の入った容器に入れ、実験を行っている。
うちは今この実験に夢中になっている。
人から欲望を取ったら何になるのか、
欲望はその人にとってどう現れるのか
人は何を失えば死ぬのか。
こんなおぞましい事を考えるようになってしまった。
ダメな事だと、許されない事だとわかってはいる。
でももう1人の自分はそれは正しいと言ってくる。
うちは考えるのをやめた。
だからもう1人の自分に委ねている。
これでいいんだ。
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リング(プロフ) - 影月薫さん コメありがとうございます!心に響く凄くいい曲ですよね〜(∩゚∀゚)∩、これからも楽しみにして頂けると嬉しいです!応援ありがとうございます! (2020年8月18日 14時) (レス) id: 4477b9e623 (このIDを非表示/違反報告)
影月薫 - 作中で夢主ちゃんが歌ってるの『誰かの心臓になれたなら』だー。いい曲ですよね(*^^*)これからも頑張ってください! (2020年8月18日 14時) (レス) id: c6fe3020ce (このIDを非表示/違反報告)
リング(プロフ) - 天音さん コメントしていただき大変恐れ入ります。ありがとうございます!私の作品を読んでくれているだけで感謝極まりないです。これからもどんどん更新していくつもりでございます。是非とも楽しみにして読んでくれると嬉しいです! (2020年5月23日 21時) (レス) id: 4477b9e623 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 続き楽しみにしていますが、無理せずに更新頑張ってください! (2020年5月23日 19時) (レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リング | 作成日時:2020年5月7日 17時