実験材料-ペルソナ5-

迷い ページ22

You side



杏「私だってそう。ジョーカーとスカル、モナのおかげで、抗うことを決心した。もう我慢しないって！」





抗う……我慢しない……か。






あの時のうちだって、こんな現状が嫌で、抗った。





でも何にも変わらなかった。




そして自分が弱っていくのを感じた。




心に傷がつく感覚もした。





心が泣いているのを感じた。





『…………うちだって……。また楽しい時を過ごしていた時みたいに……』



でも………………




Aシャドウ「無理だった」




ﾄﾞｸﾝ＿＿＿＿＿





『ッ！』





頭が痛い………………




Aシャドウ「それでお前はわかっただろ？抗えば、苦しみが…抗わなければ、快楽が。だったら抗わない方がいいと。このまま運命に流され続ければいいと。」




『そうだけど……でも…………変わりたいって気持ちがあるんだ…』






Aシャドウ「無駄なことを考えて。また同じ苦しみを味わう気？」






『嫌だけど……でも……それを耐えた先に、新しい世界があるかもしれない』







Aシャドウ「…………例えお前が変わろうと行動しても別に構わない。だが、その時阻止するのはうちだ。お前はうちに勝てない。……諦めな」






その言葉を最後にもう1人のうちは消えた。






『変われるわけ……ないよね。だって…………うちは頑張って耐えて、生き抜こうとしたけど、心はもう生きていないんじゃ……どうしようもない。それに……希望なんて……最初から存在しないんだ。希望なんてその人が望む欲望そのままなんだから』









怪盗団との対面もあって疲れたな。



しかも金城シャドウを回収できなかったし。




うちはベッドに横になりそのまま眠りに落ちた。









Aシャドウ「そう……それでいいんだよ。お前の事は、うちが守ってあげる」

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