大切なもの ページ31
＿＿
遙「……」
真琴「っあ、待って遙ー！」
貴澄「二人とも行っちゃったね」
旭「…なんで辞めちまったんだよ…遙」
郁弥「どうしてAは遙を止めなかったの」
『…遙が自分で考えて決めたこと、だから』
もう嫌だった。
目の前で仲間が崩れていくし、何かが壊れていく音が聞こえる。それもあったから日本を離れたのに…あいつらとまた出会ってちょっとずつ変わり始めたんだ。
『なんで…っ先に逝っちゃうんだよ…！！』
真琴「…A」
旭「…っ大丈夫！まだ俺達がいるじゃねーか！」
『！っるっせぇ！！ただの口約束に過ぎねぇじゃねーかよ！！…＿＿っぁ…その…、ごめん、もう関わらないで…』
『…お願いします』
もうあたしはあの頃の自分じゃない。
嫌ならさっさと行動することが出来る。
笹部「…けどよ」
『…お願い』
天方「流石に全部棄権するのは…」
『っ、お願いします』
御子柴「別に君が背負うことないはずだろ…？」
『っ違うんです！これは背負うとかそういう問題じゃなくて、…ただ、同じような後悔をしたくないんです！』
御子柴「！同じような…後悔？」
あの頃の自分はまだ子供だった。
自分の気持ちなんて八つ当たりでしかなかった。
ずっとずっと周りに迷惑をかけてきた。
旭「んだよ…お前まで…っ」
郁弥「…」
最後の最後まで傷つけた。
だから大切だと思っていた友を失った。
これでいいのだと言い聞かせたけど、それはただの自己満で現実逃避でしかなくて、自分がとてつもなく弱い人間であることを痛感した。
凛「なぁA！リレーってやっぱ楽しいな！！」笑
リレーの楽しさを教えてくれた凛。
その彼が今、また遠くへ行こうとしてる。
今度はこの道に戻って来ないかもしれない。
笹部「リレーってのは、何が大切だと思う？A」
『…皆さん』
全「？」
『リレーって何が大切だと思いますか？』
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作者名：Fighter x他1人 | 作成日時：2019年9月21日 3時
