水に咲く一輪の花となれ② (ページ23)

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ジュースページ23

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『っと、…ここだよね』

ググって来た場所はすぐ近くにあるコンビニ。多分この近くのホテルに鮫柄学園が泊まってるんだと思う。

『あ』

御子柴「！」

あたしが遠くの方で御子柴さんを見つけると、彼もあたしを見つけて手を振りながら走ってくる。

御子柴「遅くなって悪かったな、何か飲み物でも買うだろ？」

『いえ、そんな…いいですよ』

御子柴「いいからいいから！」

『え、ちょ、っ』

背中を押されるままコンビニの中に入り、早々と飲み物を買っ近くのベンチに座る。

御子柴「さ、長旅お疲れさん」

『そーですね、お疲れ様です』

カンッと缶ジュース同士をぶつけて乾杯をした後、すぐにグイッと2人して喉に流し込む。

御子柴「とうとう明日だな」

『…そうですね』

御子柴「…最後かー」

『そーっすねー…』

彼の最後とあたしの最後は違う。
だからあたしは思いため息とともに吐き出す。そーすると、御子柴さんは「何かあったのか？」と聞いてきた。

『そーゆう御子柴さんこそ、何かあったからこんな時間にあたしを呼び出したんじゃ…？』

御子柴「まぁそーなんだが、俺もよくわからない」

『え、分からないのにあたしは駆り出されたんですか？』

御子柴「んー…まぁ、なんて言うか、ちょっと心配だったんだよ、Aちゃんのこと。この前貧血で部活休んだって松岡から聞いてたから」

『…ぇ』

なんで凛が知ってるの？
まさか江？
いやいやまさか…

御子柴「確かこの前、凛に話があるって岩鳶のやつが来て、その時にAちゃんが貧血で倒れてるって聞いたんだ」

『岩鳶の？…あ、もしかして、竜ヶ崎怜ですか？』

御子柴「おー！そうそう！あのカナヅチだった子！」

『…そっちだったか』

すごく満足気に笑う御子柴さんとは裏腹に、あたしは【なぜ凛の所へ怜が？】と疑問が浮かんだ。

『相談？…いや、弟子入り？…うーん』

御子柴「？どーしたんだ？」

『…なんでうちの怜が凛と話したのか、凄く不思議で』

御子柴「さーなぁー…松岡は帰ってきたとき、めちゃくちゃ不機嫌だったけどな」

『不機嫌？なにか言い争った、とか？』

御子柴「まぁ、それなりの大声は聞こえた気がする」

もう訳が分からない…
どーゆうことから怜がわざわざ部活を休んでまで凛に会いに行ったわけ？？

怜に明日問い詰めるしかないか。