準備 ページ12
数日後。
『水着と着替えと…あーあと予備充』
本番はもう目前まで近づいてきて、バスで向かうのだけれど1日ホテルに泊まるため、ちょっとした荷造りを…。
適当に思い当たる物を詰め込んだ後、ふぅーっと一息つく。近くにあったお茶を飲んでると、マホがバイブ音を鳴らしながらテーブルの上を動く。
『こんな時間に誰な……＿＿はい』
この相手に、しかもこのタイミングということはだいたいのオチが見えているため出たくはなかった。
真琴「っあ、やっと出たぁ…」
『…どーしたの』
真琴「どーしたのって、確認だよ。いつもいつもAは必ず何か忘れ物してくるんだから」
『！…今回は大丈夫だよ』
真琴「まぁまぁそー言わずに」
「一緒に確認しよ？」と誘ってくるあたり、誰かの部屋に集まるか、電話で確認するかの2択。この流れ的に遥も渚も既に誘ってるんだろうなぁ。
真琴「今から電話しながら確認するんだけど、いいよね？」
ほらビンゴ。
昔っから真琴はオカンって感じだったし。
『あ、遙。パンツ入れたの？』
遙「あぁ。入れた」
真琴「歯磨きセットは？」
遙「大丈夫」
小学校のお泊まり会でも。
旭「トランプも完了！」
『あまいな旭。あたしはUNOだ！』
旭「なっ…くそ。やるな、Aも」
郁弥「2人とも真面目にやりなよ」
真琴「バックの中身、遊び道具ばっかり！？」
中学の合宿でも。
思い返せば、ずっと馬鹿なことやってたな…と、クスリと笑ってしまう。
真琴「A？…やっぱり嫌、かな」
『あ、いや、全然大丈夫。電話でしょ？』
真琴「！うん！じゃあみんな呼ぶね！」
『うん、頼んだ』
小さい頃はみんなで、ワクワクしながら準備をしていた。あたしはかなり変わってしまったけれど、きっとこいつらならすぐうるさくなるよね。
渚《Aちゃーん！トランプ入れたー？》
怜《渚くん、遊びに行くんじゃないんですよ？それにA先輩がそんなもの入れ『当たり前』っえええ！？》
真琴《っよし、初めよっか》笑
ほらね、うるさい。笑
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作者名：Fighter x他1人 | 作成日時：2019年9月21日 3時
