昔の仲間 ページ2
渚side
渚「家に帰れば家族が夕飯の準備をして待ってくれてる。それが当たり前のはずなのに、Aちゃんにはそんな当たり前の日々が来なくなったんだよ」
怜「え、それってつまり…」
渚「…両親が難病を抱えてたんだって。Aちゃんもそれを知らされてなかったし、その難病についても【いつ死んでも分からない】って言われてたみたい」
怜「そんな…それでA先輩は…」
渚「っあ、それもあるんだけど…決定的に今のAちゃんになったのは、事故でリレー仲間を亡くした事で…」
怜「リレー？A先輩、リレー選手でもあったんですか？」
渚「…うん」
そう…僕は、あとから聞いた話だから信じたくなかったんだけど、あんなAちゃん見たら、誰だって信じるしかなかった。
渚「Aちゃんと遥ちゃんとマコちゃんは幼馴染みなんだけど、実はもう3人、幼馴染みがいたんだ」
怜「その人たちがA先輩の仲間…」
渚「…うん。悪天候の大雨で土砂崩れに巻き込まれたみたいで、遺体として見つかったんだって」
怜「っ…そう、だったんですか」
渚「ねーね！今度はリレーで勝負しない？」
凛「っお！渚いいこと言うじゃん！」
『いいね！やろやろ！！』
凛「っし！そーと決まれば、お前バッタしろよ」
『は？嫌よ。あたし今日はフリーを泳ぎたい気分なの！』
凛「っな！？じゃあ遙！俺と変われ！」
遙「俺はフリーしか泳がない」
凛「っだーもう！こーゆう時ぐらいいいじゃねーか！！」
『っへへ、はい決まり！ねーみんなー！！リレーで勝負するよー！！！集まれー！！！』
真琴「…また勝手に決めてよかったの？」
『？あ、うん！大丈夫！あいつらもどーせ暇なんだし、たまには刺激も必要じゃん？』笑
なんだかんだ言って、リレーのことでAちゃんが勝手に勝負をすると決めても、その3人は反対なんてしなかった。それほどAちゃんと一緒に、ひとつのレーンを4人で泳ぐことが好きだったんだと思う。
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作者名：Fighter x他1人 | 作成日時：2019年9月21日 3時
