【江口拓也】年下だけど貴方の隣にいてもいいですか？

安心 ページ6

江「ぁ、」




そんな気はしていたのに、いざ聞くとこんなにショックを受けるものなのだろうか。



良「...なーんてね。」




さっきとは打って変わって声のトーンが明るくなった。



江「え、」




良「冗談だよ。冗談。Aの事は別に幼馴染みとしてしか見てないよ。」




江「な、なんだ。そうなんですか...。」




良「安心した？」




江「え、な、」




なんで、安心したなんて。この人は僕がAさんを好きな事を知ってるのか？



江「...知ってたんですか？」





良「そりゃあね。見りゃわかるよ。」





江「そ、そんなわかりやすかったですか！？」




良「まぁAは気づいてないかもしれないけどな。大体の人は気づいてるんじゃない？」




江「うわぁ。まじか。」




やばい。恥ずかし過ぎる。



良「告白は？しないの？」





江「...無理ですよ。Aさん美人だし、無理です...。」




良「消極的だなぁ。」




江「だって、僕以外にもきっとAさんを好きな人いるはずです。」




良「まあ、それは否定しないけど。」




江「そんなにモテますかね？」




良「それなりにはじゃない？結構スタッフさんの間でも人気らしいし。」




江「ですよね。はぁ。やっぱ勝算なんて無いですよ。」




良「じゃあ、諦めんの？」




良平さんの言葉が胸に刺さる。



江「諦められるわけないじゃないですか！ずっと、ずっと！好きなんです！」




良「なら伝えなよ。気持ち。...今あるものが明日には無くなってることだって...あるんだから。」




良平さんの目はどこか遠くを見据えていて悲しそうに見えた。



江「良平さん...。」




貴「ごめん！お待たせー！」




江「！？」




良「おぉ、お帰り。」




貴「外に出たらなんか酔いが覚めたわー。あー。飲も飲も。」




良「あんま飲み過ぎんなよなー？」




良平さん。普通だ。



さっきなんか変だった...？

デート→←相談

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す