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- T side
人間であるAは僕のことを綺麗だと言ってくれた。
僕達は相手が嘘をついていると相手の目を見るだけで見抜く力がある。。
だから、Aは僕のことを本心から…。
それが分かった途端、僕はこの子を敵にするのは間違えてたってことがよくわかった。
本当に僕らを傷つけるためじゃなくて、迷い込んでしまっただけの可哀想な女の子。
僕は決めた。1ヶ月後、帰れるようになるまでAを守ると。
短い期間だけど、ずっとそばに居ようって。
「A、僕達、お互い呼び捨てにしよ!」
「へっ!?」
なんだかマヌケな声だったよ、A。
たまにぼーっとしてるんだから。そんなんじゃ食べられちゃうよ。
「だから…僕達、友達になろ!
そりゃ人間とゾンビだけどさ…」
ちょっと照れくさい。
けど、Aは笑って「いいですよ」と答えた。
「ほ、ほら敬語なし!
僕のことも「さん」つけちゃダメ!
付けたら食べちゃうよ!」
「えええ…友達食べないで、テミナ〜」
さっそく約束を守ってくれるA。
なんだか可愛い妹ができたみたいで。嬉しくてまたぎゅーっと抱きしめた。
僕の中で、何かが少し変わった日だった。
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ゆい(プロフ) - めっちゃ先が気になります!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2017年6月20日 7時) (レス) id: ff3075404a (このIDを非表示/違反報告)
ウユキー - 更新頑張って下さい!!! (2017年6月19日 14時) (レス) id: 803b93d845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カリナ | 作成日時:2017年6月5日 16時