片割れの悔悟 2

空からの手紙。3 ページ22

- Jonghyun side








俺はAを天国へと見送ったあと






ソロデビューをすることになった






作詞も作曲も俺が手がけた






CRAZY - Guilty Pleasureという曲はAに嵌ってしまった俺の気持ちを込めた






少し過激にしてしまった自覚はあるけど…






次の曲を考える、となったときに






なかなか歌詞も曲調も思い浮かばなかった






純粋に恋の曲が歌いたい






俺の中の純粋な恋って何だろうと考えると






歌詞を書く手が止まる








｢……難しいな｣







息抜きにコーヒーでも飲もうと立ち上がりキッチンに立つ






豆をミルで挽く





自分から生み出すというのは気持ちがいい






その途中でふと目に入った写真






Aと撮った写真だった






写真の中のAは笑顔でまた会いたくなるんだ




その棚の中に閉まったものを思い出す







Aからの手紙…






ヒチョルヒョンから渡されたけれど







読んでしまったら死んだことを認める気がして読めずにいた









あれからもう約2年…俺も踏み出さなきゃいけないのは分かってる









ミルを回す手を止め棚の引き出しを開けた








可愛らしい封筒に添えられるAの字








『大好きなジョンヒョニオッパへ』







これを書いたのはカムバック曲の時だと聞いた







……あれ？








俺と付き合う前…ってことか？









それに気がついた俺はすぐに開けて文に目を通した








『ジョンヒョニオッパへ








今まで支えてくれてありがとう






これを読んでいるってことは私はもういないね





【消えゆく希望の中の光】を作ってる時、ジョンヒョニオッパが好きって気づいた





でも気持ちを伝える気はない





すぐに終わってしまうだろうから…





ジョンヒョニオッパを傷付けるなんて嫌






だからもし伝えてしまったのなら…ごめんね、オッパ




たくさん…傷つけちゃったね。でも私はきっと幸せだったよ





私の最初で最後の恋愛をジョンヒョニオッパに捧げられたんだもの





きっと…私は幸せだった





本当にありがとう、大好きだよ』







｢…っ、ありがと、A｣






そしてこの後にできた曲が『좋아(She is)』






Aの好きなところを並べたんだ






他の男にも狙われそうな程に魅力的なA






これで…俺がAを愛していたこと






Aに伝わったら……幸せだ








俺も大好きだよ

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