無音の歌 (ページ44)

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- you side

見つめ合いながら笑っていると、キュヒョン君に茶化された。

『おーおー…ここでイチャつくな～』

チャンミン君も苦笑いしながらこちらを見ている。ミノは少し頬を染めたけれど、笑っているから大したことないように思えた。

〈〇〇の皆さん、ありがとうございました！

続きましては、学内最高人気グループのギュラインの出番となります！〉

わーわーと湧き上がる歓声。

その中進行役の明るい声が飛んでくる。僕達は顔を見合わせて頷きあった。

ステージに上がる皆はキラキラしてて。なんだか一緒にいるのが躊躇われてしまったけどそのままステージに駆け上がった。

『皆さん、こんにちは。ギュラインです！

今日の演奏曲はミノ作詞作曲なんですよ～

ぜひ、聞いてください』

キュヒョン君の挨拶のあと、マイクを取るミノは笑っていて。不安など微塵も感じさせず、いつもよりかっこよかった。

『今回、作った曲は僕の好きな人に向けて作りました』

席からヒューヒューと囃し立てる声が。ミノはその声に苦笑いしていたけど、きりっと前を向くと

『この曲をその人に捧げたいと思います、僕を支えてくれた大切な人に』

なんだか照れてしまう。こんな性格までかっこいい人が他にいるだろうか？いや…こんな素敵な人はそうそういない。

『では…聞いてください』

彼が無音の世界で作り上げた歌。

それは今、音を成した。