無音の歌 (ページ36)

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- 続き

『ねぇ、ミノは？

ミノはどこにいるの？』

不安げな顔をして僕らに聞いてくる。ミノは…倒れちゃったんだよ。君が助けてくれたから傷一つないけれど…心には大きな傷。

『まさか、そんな……こと、ない、よ…ね？』

否定をしなかったせいでAが最悪のパターンを考え始めてしまった。その目には涙がたまり始めて。

『大丈夫、大丈夫…ミノは少し疲れて倒れちゃったんだ。

けど、Aが助けてくれたから、怪我はないよ』

キュヒョナが慌ててフォローを入れた。背中をさすると、その涙が零れて僕の方に抱きついてきた。

『よかったぁ……ミノが、生きてる』

余程、不安だったんだろう。体が震えている。落ち着かせるために僕は抱き締め返し、頭を撫でた。

「大丈夫です。あなたのおかげで、ミノは生きてます」

そうすると僕の方を見上げて、小さく呟いた。

『ミノに会いたい…

ミノと早くお話したい』

…ミノ。どうやら、心配することないみたいですよ。

こんな時に不謹慎かもしれないけれど、

2人なら支えあって生きていける。

2人が幸せに浸って笑いあっている姿がなんだか想像出来て。

「そうですね、まだ起きてはないと思いますがミノの病室に行きましょう」

キュヒョナが車椅子を借りてきてくれ、その車椅子にAを座らせてはミノが眠る部屋に向かった。