無音の歌 (ページ26)

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- young Minho side

※捏造過多注意

今日もサッカー部の練習練習を終えて帰宅する。今日は何回もシュートを決められて気分がよかった。

オンマに報告しなくちゃ、と家に帰ると中から聞こえてくる怒号。

ギョッとして足元を見ると男物の靴。アッパが帰ってきていた。

2人は顔を合わせると喧嘩ばかりで。僕はそれが収まるまで耳を塞いで自分の部屋に閉じこもるしかなかった。

ヒョンも一緒に。

「…怖いよ、ヒョン」

『大丈夫……俺がいる、ミノのこと守るから』

本当に頼れるのはヒョンだけで。その日も2人でずっと嵐が収まるのを待っていた。

その頃、学校でいじめが始まっていた。いじめられていたのは同じクラスの目の悪い子で。その時、クラスに1人のメガネっ子。

周りから見れば揶揄いだったのかもしれないが、僕は子供ながらにそれがその程度のものではないことを悟っていた。

無駄に正義感の強かった僕はそれを止めに入った。

そして次の日からいじめの標的は僕に。

浴びせられる酷い言葉。
油性ペンで持ち物に書かれた悪口。

ひどい時は蹴られたり、殴られたり。

体はお陰で出来るはずのない痣だらけ。

僕はそんなときヒョンの言葉を思い出していた。

『仕返しをする奴は弱いやつだ

強いやつは耐えられる』

それを気にしてか僕は何もせず受け身だった。それがまたいじめっ子の癪に障るようでエスカレートしていくいじめ。

そんな地獄の学校での唯一の癒しの場は生徒会だった。

チャンミニヒョンもキュヒョニヒョンもいた。この時からの仲だったのだ。

2人ともいじめのことを知っても避けることはなく可愛がってくれた。

僕はふたりが大好きで実のヒョンのように頼れる大切な人たちだった。

でもそれは2人が中学校に行ってしまってからはなくなったも同然。

1人で耐え続けた。

必死に耳を塞ぎながら。

でもその日々は一気に終わりを告げた。家のドアが開く音と同時に全てが消されてしまった。

……一番の存在も一緒に。