無音の歌 (ページ19)

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- Minho side

チャンミニヒョンと一緒に音楽室に帰っていた。近くについたところでヒョンがメモ帳を差し出してくる。

《ミノはもう少し正直になっていいんですよ》

正直とは…どういうところなんだろう。曖昧な理解のまま、音楽室の戸に手をかけた。

だけど開けようとした手はピタリと止まった。戸についた窓から中が見えたから。

そこにいるのはキュヒョニヒョンに抱きしめられて顔を赤くしながらも笑っているA。
キュヒョニヒョンもAの頭をゆっくりと撫でている。

その雰囲気はまるで本当に付き合っているような…

「……っ」

ズキズキと痛む心。なんでだ？
ふたりが付き合っていたとしても何も思うわけが…

キュヒョニヒョンの背中にAの手が回された瞬間、心の痛みは酷くなる。

「……ゃ」

《ミノ？どうしました？》

慌てて書いたのだろう、字が汚い。だけれどそれを認識する暇もなく僕はその場から逃げ出した。

途中、僕の腕を掴んだ手を振り払って。