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感覚と知覚 ページ46

『っくし!』

侑「ん?Aちゃん風邪?」

『いえ、たぶん誰かが噂してたんでしょう。』




あたしは鼻の下をこすって、
飛雄と咲倉を見る。




咲「???…すみません、もう一度お願いします。」

影「あ?だから、ポンとやってトンとやって、ズドンだよ。」

咲「???」

『……あの子、3年になれるのかな。』

侑「見事に擬音語ばかりやなぁ。」




隣で侑さんがからから笑う。

あなたが助け舟出してやってくださいよ。

ウチの可愛い後輩が困ってるじゃないですか。




月「影山。それじゃあ誰が相手でも伝わんないでショ。」

咲「月島さん。」

月「おいで咲倉。サーブは影山のが上手いけど、教えるのは僕のが上手いだろうから。」

咲「! はい!」




おお、蛍が(他校の)後輩に
先輩らしいことしてる…!

貴重だ!

写真撮っとこ。

その後から古森さんもついて行き、
レシーブも見てもらっている咲倉。

守りたい、その笑顔。

思わず写メる。

あとで英に送ろ。




影「A…俺、なにがいけなかったんだ?」




飛雄が侑さんとは反対側の隣へ来て、
肩を落とす。

あら、思ったより凹んでる。




『飛雄は、翔陽や西谷さんみたいな感覚派だからなぁ。人に教えるの苦手でしょ。』

影「んぬん…。」

『蛍や忠、縁下さんは、見て理解した上で練習するから、その分教えるのが上手いんだよ。』

侑「ふぅん?」

『…侑さんは、わかってても人に教えたりはしなさそうですよね。』

侑「Aちゃん?」

『ともかく!自分の苦手なことを無理にやろうとしなくていいの。そりゃ、苦手のまま放っておくのも悪いと思うけど。こればっかりはしょうがない。言葉より、見せてあげるといいかもね。』

影「うす!」

侑「Aちゃん???」




隣の侑さんには気づかないフリをして、
あたしは雲雀田さんの隣に戻る。




雲「…上手くやっていけそうでよかったよ。」

『これからきっと大変ですよー?』




あたしの戯けたような声に
雲雀田さんは声をあげて笑った。

ちなみに、英に送った咲倉の写メには
秒で既読がつき、返信ナシだった。

多分これ悶絶してるな。

そんなこんなで。

あっという間に終わったユース合宿。

烏野の2人と駅まで一緒に帰り、
あたしたちも帰路につく。

4月からはセミナーだ!




『頑張るぞぉ!』




あたしは夜空に意気込んだ。

まさか2年後、
ブラジルに行くことになるなんて
夢にも思わずに。

inブラジル! 日向side.→←余計なお世話 国見side.



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ちょこみんと(プロフ) - 北狐さん» ありがとうございます! (2021年1月11日 17時) (レス) id: bf2a4d63a6 (このIDを非表示/違反報告)
北狐 - 凄く面白かったです!及川さん、、、良いですね!!今更ですがとっても面白い作品に出会えて良かったです。お疲れ様でした! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 5618ba980a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこみんと | 作成日時:2020年6月6日 7時

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