好きってなんですか？

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渡「え！いいんですか！！
　 事務所は…いや、大丈夫です！」


さっきの落ち込んだ顔とは裏腹に
顔がぱぁーっと明るくなって
嬉しそうな顔をする渡辺さんに
少し少年ぽさがあって可愛らしいなって感じる


『じゃあいつ行きましょうか…
　私ドラマもあるので
　しばらく忙しくて…
　このあとだったら空いてたんですけど…』



渡「今日僕らもこれで終わりで
　 何も予定ないので大丈夫です！！」



今日の今日だから
流石に断るだろうと思ってたのに
まさかのOK…



『じゃ、じゃあすぐ準備しますね
　えーっと支度したら楽屋伺います』



渡「は、はい！！
　 その間に店予約しときます！！」




じゃあまた後で！と
楽屋を出ていった渡辺さんは
すごい勢いで自分達の楽屋に入っていった






さぁ…どーするよ…


すごく優しそうな人だってのはわかるけど
所詮彼も男…


でも約束は約束だし
マネージャーにさえ伝えていれば
何があった時に対応してくれるだろうと
覚悟を決めた




ｶﾞﾁｬ…


「あれ？まだ着替えてなかったの？」


出番が終わってもまだ
着替えてなかった私を
楽屋に入ってきたマネージャーの高橋さんが
少し驚いたように言ってくる



高橋さんは私が事務所に入った時から
ずっと担当してくれている
女性マネージャーさんで
親のいない私の唯一の理解者で
お母さんみたいな存在の人。



『高橋さーーん。聞いてくださいよー』



「なになに？どーしたのよ？」


私は高橋さんに今日起こったことを
簡単に説明した


「渡辺くんすごいわねー笑
　でもよかったじゃない！
　見つかって！」


『まぁそーなんだけど…
　2人でご飯って緊張するな…』


「何かあったらすぐ駆けつけるから
　連絡しておいで？
　あ、後あの服ではダメだからね？
　ちょっと待ってて！！」


バタバタと楽屋から出て行く高橋さん


『別にいいのに…』



出て行って10分後


「よーし！持ってきたよー！
　はい！これに着替える！」



半ば強制的に着替えさせられる


「やっぱり似合うわー！」


『これって…』


「そーそー！
　ちょっと前に撮影で着たやつだよ！
　似合ってたから買い取っておいたの！」



高橋さんは私が本当は服が好きなのも
知っているから
たまにこーやって買っててくれてるのだ



「じゃあ私が送ってってあげる。
　バレるとめんどくさいしね笑
　渡辺くん呼んでくるから先に
　車乗ってて？」



そう言われ私は楽屋を出て
車に向かった




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