甘えん坊の彼氏くん【国 見 英】

釣り合わない ページ12

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「あっ、見て見て国見くんだ!!｣


「うわぁー、相変わらずカッコイイ!!｣


「隣の人、彼女だよねー｣


「なんか嫌だなー。釣り合ってないっていうか……｣





あきくんと2人で回っていると後ろの方から女の子2人のそんな声が聞こえる。





そうだよね。やっぱりカッコイイよね。



やっぱり、釣り合ってないよね……。




「？どうかしましたか？｣



『ううん。なんでもないよ』





隣に並ぶあきくんの顔を見ているとそう声を掛けられる。





やっぱり、カッコイイ。





こんなカッコイイ人の彼女だっていうことを嬉しく思うと同時に、他の女の子があきくんを見てきゃーきゃー言ってるのを見て、少し嫉妬。



なんて、バカみたいかな。









「……Aさん、ちょっと俺行きたいところあるんですけど、いいですか？｣



『え？別にいいけど……』





どこに行くの？



と聞く前にあきくんが射的で取ってくれたぬいぐるみを抱く手が引かれる。


あの女の子たちからはどんどん距離が離れていき、もうあの子達の姿は見えない。




『えっ、ちょ、あきくん!!』





私の腕を引きながらスタスタと歩いていくあきくん。



私の言葉にいいから、と笑って行き先は教えてくれない。




休憩終わる前には戻ってこれるかな……。

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