付き合い始めてから彼氏が冷たい件について

冷たい １７ ページ19

.







影山「A｣



『えっ、飛雄？』





放課後、あたしが3組にいくはずだったのに飛雄の方から4組に来てくれた。




えっ、嬉しすぎてやばい。顔にやける。






影山「早く終わったから来た。


帰んぞ｣



『うんっ!!』





そう言ってリュックを取りに戻れば山口くんと目が合い、ぐっと親指を立てられる。



そしてあたしも同じように返す。





リュックを背負って飛雄の横に並び玄関まで歩く。









* * *









影山「あっ………｣





下駄箱を開けたかと思うと聞こえた飛雄の声に一足早く靴を履き終えたあたしはそっと横から除く。





飛雄の下駄箱の中には2通の手紙。






たぶんどちらもラブレター。





影山「………悪い｣



『別に謝らなくていいよ。


ただちょっと見せて』





ん、と差し出されて手紙を失礼して読ませてもらう。





どちらも｢好きです、付き合ってください!!｣というような内容が女子特有の丸字で書かれている。




それを読んで胸の奥からふつふつと湧き上がってくる黒い感情に蓋をして手紙を封筒に戻し飛雄に渡す。






『どっちも呼び出しあったけど明日だから今日は帰ろう』



影山「…………あぁ｣

冷たい １８→←冷たい １６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す