杠１ ページ25
結局あの後は杠ちゃんを復活させるためにキャンプに戻った。ロングヘアが可愛らしい女の子、杠ちゃんに似合いそうな赤いリボンの付いた服を着せる。
大樹「よーし、杠！ついに今度こそ！本当に助け出せるぞ」
しかし、硝酸を濾していた千空があからさまに落胆した声を出す。
千空「なんだこりゃ？復活液一名様分にギリ足りねえじゃねえか」
その土器は、私が測り、千空が確認するという繊細な作業を繰り返した結果成り立った奇跡の土器だ。つまり足りないなんて有り得ない。これは千空の嘘だ。
千空「司とA、3人愉快にしりとりでもして待っててやっから、超高速で行ってこいデカブツ」
大樹「なにー！早まったか、すまん今すぐ採ってくる！！」
これで司が食いつけば＿＿＿
司「なら一番速い俺が行くよ、だからその奇跡の水の場所を教えてくれないか？」
かかった！
復活液の大元を押さえれば、千空の人類救出作戦は完全に止められてしまう。司が喰い付かない訳が無い。しかしこれは場所を知られてしまうというデメリットを負う諸刃のエサ……
こうして司は洞穴の方へ行ってしまった。
千空「行ったか？司」
大樹「あぁ、あっという間にな！さすがにスピードも＿＿＿」
大樹が言い切る前に私たち2人行動に移る。
千空「ソッコーで復活液作って杠、生き返らすぞ。司がいねえ間にな！」
私は硝酸とアルコールを調合させる。1人置いてけぼりの大樹は訳わからんといった顔をしている。
大樹「どういうことだ千空、A？さっき復活液がギリ足りないとか」
千空「んな微妙なサイズのツボ置くわけねぇだろ！」
大樹「たしかに！って、じゃあなんで司に行かせたんだー！？」
グルグルと液体をかき混ぜる私の隣でこれまた千空が答える。
千空「諸刃のエサだ。洞穴の場所をバラしてでも杠復活前に司を排除したかった」
大樹「なぜ！？司を排除するんだ，良い奴じゃないかー！」
A「だから手に負えない相手なんだ！」
千空「奴の御大層な《ぼくのかんがえたさいきょうのせかい》にこっちは1mmも興味ねえんだ。ｸｸｸ，文明作りゲームのが唆るもんでな」
私たち2人の様子に流石の大樹も察しただろう。
大樹「分かった！千空、A…何かあったんだな？俺のいない時に」
千空「あぁ獅子王司は善い奴で……」
千空/A「人殺しだ……」
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Miror - 滑車習った覚えがない (11月20日 15時) (
レス) @page43 id: b10d4121aa (このIDを非表示/違反報告)
Mari(プロフ) - 滑車の原理なんて習わなかったですよね！多分私立の小学校とか進んでる小学校とかなら教えてもらってるんですかね？ (2022年7月18日 14時) (レス) @page43 id: b5bf6b5c5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Saki | 作成日時：2021年8月8日 20時
