文化祭 ページ49
あれからしばらく経って、
ついにこの日がやってきた。
今日は文化祭。
色んなお店があって、うちのクラスはまさかのメイド喫茶。
しかも私、メイド役。
謎に猫耳にメイド服で接客する自分が少し恥ずかしい。
...ちょっと露出しすぎな気がする
「いらっしゃいませ！」
JN「いらっしゃいましたー...え」
まさかの先生ご来店。
様子を見に来たっぽいけどこっちを見て放心状態。
うん……さすがにメイド服は無理がある。
ほんとに恥ずかしすぎる
JN「Aや、代わりの生徒呼んできたからもう上がっていいよ。」
「...あっ、はい、ありがとうございます！」
なんか言ってくれるかなって期待したのにな〜。
リアクション無かったらただの寒い人だよ？
JN「Aこっち、」
「え、ちょ待ってくださいよ！」
手招きされた私は先生について行って
空き教室に入ったかと思えば先生は私の手を引く。
「先生？」
JN「...ごめん、他の人に見せたくないや」
また、簡単に私の心を奪った。
一体いくつ奪えば気が済むのか。
一体どれだけ期待させれば気が済むのか。
「先生、ずっとここにいましょうよ」
JN「...店とか見なくていいの？」
「私お店より先生がいいです」
JN「...知ってる」
少しの間。
この間が少し恥ずかしくて、でも心地よくて。
先に口を開いたのは先生だった
JN「それ、メイド服？」
「まあ、メイド喫茶なんで笑」
JN「...なんて言うか、似合ってる、よ」
たどたどしく話す先生に少し笑いが込み上げてくる。
「っふ、先生恥ずかしがってます？笑」
JN「...」
少しだけからかうと俯いたまま黙ってしまった先生。
なんだか楽しくて先生の顔をのぞき込む。
「そんなに恥ずかしいんです、か」
驚いた。
すごく真っ赤な先生の顔。
いけない。
そう思った。
これ以上好きが溢れてしまうと、私は理性に負けてしまうかもしれないから。
超えてはいけない一線。
すぐそこにある一線を越えられない自分への情けなさ。
何もかもが私を悩ませる
JN「……余裕なくなるから、」
あぁ、先生。
私、もう先生のためならどうなってもいいかもしれない。
いっそのことこんな線、飛び越えてしまおうか？
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作者名：なじゅん^._.^ | 作成日時：2022年3月13日 1時
