期待 ページ44
どうしよう。
私、生まれて初めて好きな人と連絡がとりあえるんだ。
「と、とりあえず返信しないと…」
必死に頭の中で考える。
どんな文を送ればいいか、すごく迷ってしまう。
文字を打っては消しての繰り返し。
初めてのことだから尚更、考えすぎてしまう
ジュン既読してるくせに返信くれないんですか〜?
「わっ、!」
いきなりメッセージを送ってくるなんて不意打ちすぎる。
こ、これが噂の追いLINEってか…?
この絶妙なかまちょ具合、結構くるな、、
あ、何考えてんだ私は
と、その瞬間。
ブーッブーッブーッ
「……え?」
え?今電話かかってきてる?え?
とにかく出てみる。
JN「あ、すぐ出てくれた笑」
出ると同時に聞こえる優しい先生の声。
「ごめんなさい、どんなこと送ればいいか考えすぎちゃってて笑」
思ったより素直に開いた私の口。
やっぱり話す方がいいみたい。
JN「何それ、可愛いこと言うじゃん」
「……からかわないでください」
JN「すぐ既読ついたからビビったよ?笑
そんなに俺からのメール待ってたの?」
「……待ってました」
JN「やけに素直だね、笑」
「…先生」
JN「ん?」
「さっき離れたばっかなのに、もう会いたいです」
余計なことまで話す、私の口。
しばらくの沈黙が続く。ほんと余計なこと話した。
JN「……うん、俺も」
手で顔を覆いたくなるくらい嬉しい返事。
先生、そんな事言わないでよ。
「期待しちゃいますよ。」
JN「…A、明日迎えに行くから。」
「え?朝早いのに。」
JN「寝坊しないでよ〜?笑」
「先生ありがとうございます、!」
私、期待しちゃうのに。
他の生徒より、少しだけ。
特別、だったりして。
なんて、勘違いしちゃうのに。
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作者名:なじゅん^._.^ | 作成日時:2022年3月13日 1時