アソビ、再開。 ページ17
ずっとそんな事を考えていたら、
あっと言う間に一日が終わり家に帰る時間。
もう、先生の事は諦めよう。
そう決意を固めた午後4時半。
「そうだ、」
私は元々遊び人。
男の傷なんて、男で埋めればいい。
スマホを取り出して、前クラブで出会って
連絡先を貰ったけれどずっと放置していた連絡先に電話をかける。
すぐに繋がった。
「もしもし」
【もしもし!?Aちゃん?】
「うん、今日会えない?」
【ほんと?嬉しいよ、じゃあ○○でね。】
この人は最初出会った日から馴れ馴れしかった。
平気で腰を触ってくるし、まあでもなんにも無いだろう。
【Aちゃん。久しぶり、会いたかったよ】
「うん、どこ行く?」
【それなんだけど、今から行きたいとこあるから着いてきてよ。】
手を引かれてしばらく歩くと、そこは
いわゆるホテルの前。
「え?ここってさ」
【早く入ろうよ。】
「いや、でも」
【そっちから誘ったんだろ、急げよ。】
さっきまでと違い、すごく怖い。
誰か、助けて。
誰か、止めてよ。
間違ってるって、私は間違ってるって。
「すいません、その子僕の生徒なんですけど」
【え?】
肩を抱かれて、その人の方を見る。
ああ、やっぱり好きだ。先生。
JN「この子まだ未成年なんで、こういう事するのやめて貰えますか?大事な生徒なんですよ。」
【で、でも誘ったのはそっちで…】
JN「いいから早く行ってください。
もうこの子には近寄らないで。」
【…は、い、わかりました。】
走り去っていく後ろ姿。
怒られるんじゃないか、もっとガッカリされるんじゃないかと思って先生の方を向くのが少し怖かった。
「あ、あの先生ありが」
いきなり視界が狭くなって、
先生の大好きな匂いに包まれた。
JN「…良かった、何もされなくて…」
「先生…」
JN「先生怒ってるんだからね?なんで約束破ったの」
「…ごめんなさい、」
JN「…ごめんね、A。あんな酷いこと言って。」
「へ?」
JN「先生、Aの事邪魔だなんて思ってないよ。
少しも思ってない。」
ほっとして涙が止まらなくなる。
「うっ、先生っ、私の方がごめんなさいっ…」
「嫌われたかと思っててっ…」
JN「そんな事ない。嫌いなんて思わないよ。」
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作者名:なじゅん^._.^ | 作成日時:2022年3月13日 1時